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Channel: アジア映画巡礼
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グレゴリ青山さんから、新しいご本をいただきました

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あー、ありがとうございますー、ね。今、グレゴリ青山さんから「グレさんぽ」の続編をいただきました~。こんなん、なんぼあってもええですからね.....と、思わずミルクボーイのマクラを使いたくなる嬉しさで、「グレさんぽ 猫とかキモノとか京都とか」(小学館)を読ませていただきました。ミルクボーイのあのマクラは、「もろてもしゃーないモン」を反語的に言っているわけですが、グレゴリ青山さんのご本は文字通りの意味で「なんぼあってもイイ!」なんです。その証拠に、昨日帰宅して届いているのを知り、すぐに開けて「そやそや、そやねん」とか言いながらだーっと読んでしまい、今日またじーっくり読んだのですが、何度読んでも面白い! 前作「グレさんぽ 琵琶湖とかインドとか」(小学館、2017)もそうでしたが、副題におさまり切らぬトピックスが満載で、それを描写するグレゴリさんの絵ちから、筆ちから、発想力が抜群に面白いんですよね。加えて今回のご本では、驚くような美術表現が参加しています。まずは、表紙をどうぞ。表の方は帯付き、裏は帯なしでスキャンしました。

で、この表紙(正確に言うとカバーですが)を彩っている写真というかイラストというか、何だかわかりますか? そうなんです、なんとなんと、刺繍なんですっ!!  表の方は、グレゴリさんが愛猫2匹と一緒に日本舞踊を踊っている図柄です。上には提灯、愛猫のキジトラのムン、黒猫のホク(名前の由来は本書にあります)は、それぞれに着物の柄に合わせた色の扇を持っていて、グレゴリさんもそうなんですが、グレゴリさんのお着物だけ模様が違いますね。千鳥が飛んでいるのかな? 曲は「祇園小唄」でしょうか、それとも「京の四季」? 3人とも、もとい、1人と2匹が膝を折り、小腰をかがめるポーズを取っています。まー、こんな細かい刺繍をよくまあ、と感心してしまうのですが、全部グレゴリさんご自身の手になるものです。表も、下の写真の裏と同じく、裾の方に川千鳥が飛ぶ鴨川といった水面が刺繍してあります。そして、表の方の水面には、トンデモなものも刺繍されているのですが、たしかにこれは帯で隠してあった方がいいですね....。

裏の方は、お地蔵さん(ですよね、赤いよだれかけをしているから。中に地蔵盆の話がありましたし)とインド料理の定食ターリーを模した刺繍がしてあります。ターリーの方は、チャパーティーの焦げ目がついていたりと、本当に芸が細かいです。この、丸の中に描いていく、という表現は、おそらく前作「グレさんぽ 琵琶湖とかインドとか」の表紙デザインを踏襲して、それを刺繍で表現したものでしょう。前作のデザインはこんな感じでした。

本の中で取り上げてあるものが、マルの中に描かれています。というわけで、今度の「グレさんぽ 猫とかキモノとか京都とか」は同じコンセプトのデザインを、手刺繍で完成させてある、ということなんですね。また、中の扉には、いろんなデザインの円形刺繍が並べてあります。インドのラージャスターン地方やグジャラート地方の民芸品によく見られるミラーワーク(刺繍の真ん中に小さな円形の鏡を編み込む)も登場していますが、こうなるともう刺繍作家ですね。グレゴリさん、すごいです!

掲載の漫画には、上に引用したようなインド映画関連のものもあります。インド映画ファンの方、猫好きの方、旅好きの方、文学好きの方、レトロな風景好きの方、京都&滋賀(ミルクボーイがディスるほど、滋賀、悪いとことちゃうやん)好きの方、ぜひ読んでみて下さい。アマゾン沼でのご注文ページはこちらです。レーコちゃんや元ヤンキーの弟さんというお馴染みキャラに加え、今回は「脳内の僧」という新キャラや、インドにも詳しいイラストレーター森優子さんも登場。読むと、つらかったこの2ヶ月余りを忘れられるぐらい、気分が上向きになります。グレゴリさん、今回はお手伝いもしませんでしたのに、ご恵存ありがとうございました~。

 


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