インド映画『WAR ウォー!!』も、公開3週目に入りました。土曜日のインド映画講座に来て下さった方がおっしゃっていたのですが、川崎チネチッタでの上映は、大スクリーンでしかも<LIVEサウンド×RGBレーザー>なので、すっごく見応えがあったとのこと。私も、もう1回映画館で見たいです~。ただし、明日8月3日(月)は、川崎チネチッタは終日休館ですのでお気を付け下さい。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
ところで、『WAR ウォー!!』の裏の裏を読んできたこのシリーズも、そろそろ終わりが近くなりました。最終回は<10>なので、今回はその一歩手前です。で、リティクに続きタイガー・シュロフの裏話を、と思ってあれこれ記事を探したのですが、まー、ゴシップが少ない少ない。ガールフレンドは4年前から『タイガー・バレット』(2018)で共演したディシャー・パタニー(「パターニー」と「パータニー」の両方の表記が混在)だし、浮いた噂も出てきません。そのほかに身辺のトラブルと言えば、①小学生の時、スターの子だということでいじめに遭った、②母親の初プロデュース作品(2000年?)が公開前にネット上にリークされ、結果経済的に大損失となり、バンドラのフラットを売却して近くのカールにある狭いフラットに引っ越さざるを得なくなった、③『フライング・ジャット』(2016)でシク教の聖なるシンボル「カンダー」をスーパーマンの「S」字のように使ったため、シク教徒の人たちから反発を受けた、ぐらいしか、捜しても出てきません。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
まあいまだに、「アクション」と「ダンス」だけの俳優、のような評価を受けているのが問題と言えば問題なんですが、『タイガー・バレット』や本作『WAR ウォー!!』の演技で、少しは演技力の証明ができたかな、というところです。タイガー君の今後に期待しましょう。ただし『Baaghi 3(反逆者3)』(2020)は、リテーシュ・デーシュムクとの兄弟愛シーンもコメディ部分も全然面白くなく、全体的に脚本が悪くて演技力発揮の見せ場もなかったので、今後はいい脚本を選ぶ眼を持つことが肝要かも知れませんね。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
というわけで、あとはメイキング映像でも楽しんでいただこうと思ったのですが、なぜかYouTube動画のgooブログへの貼り付けができなくなってしまいました。というわけで、こちら(バイクのチェイスシーン)とかこちら(雪上のカーチェイス)をクリックして、メイキング映像を見てみて下さいね。ちょっと面白いMVもあったりしたので、ご紹介できず残念ですが、またの機会ということでお許し下さい。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
そうそう、ちょっと余談ですが、あるブログでとてもお上手な本作の紹介文を読んでいたら、タイガー・シュロフの役名「ハーリド」は「ハリード」に聞こえる、という一文がありました。当初、マスコミ配布されたストーリーでは「ハリード」となっていたため、それによる混乱もあるのかも知れませんね。最初に書かれていた「ハリード」が間違っている、と言って「ハーリド」に直してもらったのは私のしわざなのですが、これはローマナイズ表記「Khalid」を見れば「ハーリド」だということが一目瞭然なのです。アラビア語表記では「خالد」となり、「永遠の」というような意味になって、ポピュラーなよくある名前です。「Khalid」というローマナイズ表記を「ハリード」と読む人はまずおらず、藤井美佳さんの字幕は最初から「ハーリド」になっていました。これが「Kharid」ですと、「ハリド」または「ハリード/خريد」という名前も存在します(どちらも「貞節」「純潔」というような意味です)が、あまり一般的な名前ではないようです。特にペルシャ語では「Kharid/ハリード/خريد」は「買い物」になるため、イランではこの名前の人はいないのでは、と思います(イヤだよね、「買い物」君は)。いずれにせよ、本作の名前は「Khalid」なので、「ハーリド」と呼んで下さいね。(インド人の場合、「カーリド」と書いてもOKなのですが、本作ではもう1人の名前が「カビール」なので、まぎらわしいため藤井さんが配慮して「ハーリド」にしたのだと思います。今回の字幕も素晴らしく、賞賛の声がツイッターなどにも多数上がっていました)というわけで、カビールVS.ハーリド、まだご覧になっていない方は映画館にお急ぎ下さい! 公式サイトはこちらです。