昨年はインド映画『ジャッリカットゥ 牛の怒り』(2019)、そして今年はインドネシア映画『復讐は私にまかせて』(2021)の公開&10月1日(土)からのインド映画『響け!情熱のムリダンガム』(2019)の公開と、アジア映画づいているシアター・イメージフォーラム。毎年行われている<イメージフォーラム・フェスティバル>も、今年の第36回は中国映画を中心に、韓国、香港、さらにカナダのアジア系映像作家作品まで揃うというすごいことになっています。昨日より開催中なのでベタ遅れの紹介ですが、中でも本日お知らせをいただいたシンポジウムのプログラムが何とも魅力的なことから、取り急ぎご紹介をアップします。詳しくは、映画祭の公式サイトをどうぞ。
そしてシンポジウムですが、こんなラインアップです。
9月18日(日)と9月20日(火)には、今回のテーマ「アンダーグラウンドの再想像」に関連したシンポジウムも下記の通り開催いたします。
■シンポジウム1/9月18日(日)17:15~@スパイラルホール
「中国インディペンデント映画の今:パンデミックの最中」
IFF2022特集プログラム「青年特快:中国インディペンデント映画の新しい声とビジョン」のキュレーターが、現在 の中国インディペント映画制作の現状と注目するべき動向について語る。
ゲスト(予定):トン・シャン(北京国際短編映画祭)+マ・ラン(名古屋大学映像学)
■シンポジウム2/9月20日(火)18:00~@イメージフォーラム3F
「私たちはなぜポテトを焼くのか?北京の映像上映団体の5年間」
文化活動に大きな制約がある中国の北京で、映画上映と専門学者を交えたディスカッションやワークショップなど、 独自の切り口で活動を続けている上映・文化組織VCDの活動紹介とその課題について。
ゲスト(予定):kk(VCD国際映像文化促進会・共同設立者/ディレクター)+ワン・ズーシン(VCD国際映像文 化促進会プログラム・マネージャー)
■シンポジウム3/9月20日(火)20:00~@イメージフォーラム3F
「アンダーグラウンドからの光:ミャンマー地下に生まれる実験映画の潮流」
日本の実験映画上映に刺激を受け、戒厳令下にミャンマーのZ世代が実験映画制作ワークショップを組織している。 外出禁止など、大きな制限がある制作状況の中、どのような映画づくりが可能なのか。ワークショップの成果発表と ともに議論する。
ゲスト(予定):モエ・ミャット・メイ・ザルキ(3-ACT) 、磯部真也(映像作家)、村岡由梨(映像作家)
★シンポジウムはいずれも無料ですが、今回の<イメージフォーラム・フェスティバル>いずれかの上映プログラムの半券をご提示いただくとお入りになれます。開場は15分前です。
名古屋大のマ・ラン(馬然)先生は、私も以前研究会で研究発表を聞いたことがありますが、創刊された雑誌「華語独立映像観察/Chinese Independent Cinema Observer」のことを神奈川大の秋山珠子先生と一緒に報告して下さって、知らないことばかりで非常に興味深く聴いた憶えがあります。今回は聞き手になって、日本のこの映画祭でしか聴けないお話をいろいろ引き出して下さるのでは、と思います。上記の雑誌「華語独立映像観察/Chinese Independent Cinema Observer」に関しては、発行母体である中国独立映画アーカイブ(CIFA)のこちらのサイトでご覧になれます。英語と中国語(簡体字)ですが、イメージフォーラムの山下宏洋さん始め、日本人研究者の寄稿も多いので、興味がおありの方はチェックしてみて下さいね。
シンポジウムのテーマは、中国インディーズ映画に加えて、ミャンマーのアングラ・インディーズまでカバー!! すごいですねー。台風14号が心配ですが、<イメージフォーラム・フェスティバル>をお見逃しなく! おっと、YouTubeをチェックしてみたら、関連映像が続々アップされています。マ・ラン先生も出演しておられる、今回の上映プログラムを紹介する動画を貼り付けておきます。
イメージフォーラム・フェスティバル2022/青年特快-ROOFTOP “LIVE” THEATER-マチュー・アマルリック