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『デーヴァラ』の豊饒の海へ③いよいよ初日です!

今週の月曜日&火曜日にジャパンプレミアが行われ、主演のNTR Jr.とコラターラ・シヴァ監督がゲストとして来日するなど、盛り上がりを見せているテルグ語映画『デーヴァラ』。いよいよ本日3月28日(金)が公開初日です。今回は、デーヴァラ&ヴァラ父子を支える、脇の皆さんをちょっとご紹介しておきます。主役級の3人――NTR Jr.、ジャーンヴィー・カプール、サイフ・アリー・カーンについては、パンフレットをご参照下さいね。ではまずは、映画のデータからどうぞ。

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『デーヴァラ』
 2024年/インド/テルグ語/172分/字幕:藤井美佳・字幕監修:山田桂子/原題:Devara Part
 監督:コラターラ・シヴァ
 出演:NTR Jr.、サイフ・アリー・カーン、ジャーンヴィー・カプール、プラカーシュ・ラージ
 配給:ツイン
※3月28日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー

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まずは、前段の「現在」パートに出てくる人たちをどうぞ。

★アジャイ=警察の特別任務隊隊長シヴァム

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警察上層部から命じられ、1996年のクリケット・ワールドカップ大会成功のため、ギャングの一掃をめざす行動隊長。ターゲットとなる男が南インドのラトナギリにいると聞き、部下と共に出張っていくが....。アジャイはヴィジャイワーダー出身で生年不詳。2000年にデビューしているので40代半ばぐらいでしょうか。多くの作品に脇役で出演していますが、主演作もあります。初期はS.S.ラージャマウリ作品に出演、『Student No.1』(2001)や『Simhadri』(2003)でNTR Jr.と共演しています。プラバース主演作『ミルチ』(2013)出演以降はコラターラ・シヴァ監督作のほとんどに出演、『ジャナタ・ガレージ』(2016)のように、脇をしっかりと固めています。

★アビマニュ・シン=ラトナギリに住む元警視で、密輸業者ムルガの相棒トゥラシ

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アジャイ扮するシヴァムらが密輸業者に扮して会いに行ったラトナギリの有力者トゥラシは、「同業者の臭いはわかるんだ」と彼らの正体を見抜く。そして、密輸業者ムルガよりも、”赤海村”の4村長の1人バイラ(サイフ・アリー・カーン)に会うように勧めるが...。キラリと光る大きな目が特徴的なアビマニュ・シンは1974年9月20日生まれの50歳。2001年のデビュー以降、ずっとヒンディー語映画に出演していましたが、2011年から南インド諸言語の映画にも出演するようになり、印象的な脇役として活躍しています。日本で上映されたら作品では、『ラームとリーラー』(2013)のラームの兄役などが印象に残ります。

★プラカーシュ・ラージ=”赤海村”を構成する4つの村の村長の1人シンガッパ

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バイラに会ったものの、何ら得るところがなかったシヴァムらムンバイの警官たち。海岸に戻ると、1人の老人が海辺にいた。彼こそはかつての”赤海”の物語を知る村長の1人、シンガッパだった。シンガッパは、シヴァムらに過去の因縁を語って聞かせる...。こうして本編が始まるのですが、ここで「ま~た、プラカーシュ・ラージの語りなの?」と思った人は多かったはず。そう、カンナダ語映画『K.G.F:Chapter 2』(2023)がそうでしたね。というか、とにかくプラカーシュ・ラージは南インド映画で引っ張りだこの俳優なのです。1965年3月26日生まれなので60歳になったばかり。1988年にカンナダ語映画でデビューして以降、IMDbによるとこれまでの出演作が何と433本で、すでに撮り終えて公開を待っている作品が17本。37年間で450本の映画に出ている、ということは、毎年1ダース以上の映画に出てきたということですねー。いくら脇役とは言え驚異的です。プラカーシュ・ラージこそ、安定した演技力と人気を有する、偉大なる俳優なのでした。最近の出演作では、『PS-1』(2022)と『PS-2』(2023)でのチョーラ王役が印象に残ります。

本編が始まると、次のような人たちも顔を出します。

★ムラリー・シャルマー=密輸業者ムルガ

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”赤海”4村にムルガが目を付けたのは、荒ぶる海での漁で鍛えたその巧みな操船術、海と深く馴染んだ彼らの潜水を始めとする様々なスキルを評価してのことだった。荷を船に積み込みはしても、それがインドの港で陸揚げできない品物だった場合、海上で海に投棄し、回収しさえすればインド国内に持ち込める、と踏んだムルガは、漁民たちのスキルに助けられて違法な武器や薬物を陸揚げし、莫大な金を稼いでいた...。このムラリー・シャルマーも南インド諸言語の映画ではお馴染みの顔です。悪役が多いのですが、時には『SAAHO/サーホー』(2019)のような味のある役も演じています。1972年8月9日生まれなので現在52歳。2002年にヒンディー語映画でデビューし、2007年にテルグ語映画に転じてからは、テルグ語映画の俳優と言っていいほど、トリウッドでの活躍が続いています。ヒンディー語映画界でも、『ストリート・ダンサー』(2020)の人情味あるロンドンの警官といったいい人役で知られるようになり、最近はひっぱりだこです。

★ザリーナー・ワッハーブ=デーヴァラの母親役

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デーヴァラ一家の中心となる気の強い母親。デーヴァラが姿を消すとその帰りを待ちわび、デーヴァラの息の根を止めようとする村人たちも、あの母親のところには絶対姿を現すはずだ、として、母親を見張る...。ザリーナー・ワッハーブは元々、当時のアーンドラプラデーシュ州ヴィシャーカーパトナム出身で、母語はテルグ語です。1974年にヒンディー語映画でデビューし、テルグ語映画にも出演したのですが、1976年にアモール・パーレーカルと共演したヒンディー語映画『Chitchor(心盗人)』が大ヒットし、ヒンディー語映画を中心に活躍することに。バース・チャテルジー監督の『Chitchor』は、庶民の感情をきめ細やかに描き、当時「スモーリーズ(小品化作主義)」と呼ばれるジャンルを生み出して、アモール・パーレーカルと共にザリーナー・ワッハーブおよびヴィディヤー・シンハーはそのアイコンとされたのでした。その後、南インド諸言語の映画出演も続けながら、近年は母親役として『火の道』(2012)などでも強烈な演技を見せています。

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というような名優たちが脇を支える『デーヴァラ』。美しい海洋のシーンもたっぷりと楽しめますので、ぜひ劇場でご覧になって下さいね。サメのシャーク隊長もお待ちしています。最後に、またあらたに本編シーンが公開されていますので、それを付けておきましょう。各シーンをじっくり鑑賞するために、『デーヴァラ』のおかわりもぜひどうぞ。

『デーヴァラ 』バトルアクション デーヴァラVSバイラ映像

 

『デーヴァラ』首振りダンス映像

 


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