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Channel: アジア映画巡礼
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『ガネーシャ マスター・オブ・ジャングル』の紹介@【BANGER!!!】

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ムービープラスでヴィドゥユト・ジャームワール主演作『ガネーシャ マスター・オブ・ジャングル』が流れているのに合わせて、この作品の紹介を書かせていただきました。

【BANGER!!!】という映画紹介サイトなのですが、ここの編集担当者さんが面白いというかノリのいい方で、私のおとなしめの原稿(←と、自分では思っている)の表現をあっちゃこっちゃ少しずつ変えて下さって、過激でワハハな原稿にして下さるので、毎回校正の時に読むのが楽しみです。自分の文章で笑ってしまうというめったにない体験なんですが、そのほか、どこから見つけてきたんだ、コレ! と思うような写真や動画も毎回登場して、感心することしきりです。今回は、「胸筋爆発イケメン獣医」(これも編集さんのアイディア語彙です)に扮するヴィドゥユト・ジャームワールのインスタグラムから、胸筋だけじゃなく腹筋も爆発している写真が登場。インスタで95万近い「いいね!」が付くのも納得の肉体ですねー。なんか背景の感じがラダックのパンゴン湖みたいなんですが、合成かなあ。

上のような画像もネットで見つけたので、実際にラダックまで撮影に行ったのかも知れません。この人、タイガー・シュロフと違って、身内に映画人がいないせいか、①華やかさのオーラがなかなか出ない、②わが家系のヒーローにするんだ、とバックアップしてくれる親族や、それに乗っかる映画人がいない、という、素材としてはすごく上等なのに、いまいち大ブレイクしかねている人なんですね。もう40歳なんですが、今からでも遅くない、香港映画のドニー・イェンだって本当の意味で大スターになったのは40歳前後だし、『イップ・マン 序章』は45歳の時の作品なんだから、ぜひぜひがんばってほしいです、と密かに応援している私です。と同時に、生身でアクションができるスターをきっちり撮れる監督&アクション監督、カメラマン、そして見事に繋ぐ編集者がインドにも出て来てほしいと思います。

Junglee film poster.jpg Junglee 1961 film poster.jpg

あと、【BANGER!!!】の記事に書き切れなかったこの作品の紹介をちょっと付け加えておくと、原題は「Jungalee(ジャングリー)」、つまり「ジャングルの人、ジャングルのもの」という意味です。このタイトルを聞くとインド人なら「おっ!」と思うはずで、実は1961年に大ヒットした映画と同じタイトルなのです。それが右側に付けたポスターで、主演はシャンミー・カプール(ラージ・カプールの弟で、腰を振って踊るセクシーな姿から”インドのエルヴィス”と言われたスター)と、先日亡くなった大スター、ディリープ・クマールの奥さんのサーイラー・バーノーです。雪山を転がって歌う「♪Chahe koi mujhe junglee kahe(誰かが僕を野蛮人と呼ぼうとも)♪」も大ヒット、インド人なら誰でも「ジャングリー」と聞くとまず、この歌を思い出すぐらい有名です。下に、その動画を付けておきます。

Chahe Koi Mujhe...Yahoo... Junglee 1961)

 

この歌は、最初のかけ声「Yahoo!(ヤーフー)」でも知られていて(ヤッホーがなまったらしい)、私はネットの「Yahoo」が登場した時、ネーミングには絶対インド人が噛んでる、と思ったほど。それほど有名な「Junglee」なので、同じ題名の映画が作られると聞けば、つい、見たくなってしまうではありませんか。結果は全然別のストーリーだったわけですが、ま、客が来ればいいのよ、の映画界ですからね、ノー・プロブレムです。

Kaadan Poster.jpg Haathi Mere Saathi.jpg

昔と同じタイトルの映画、と言えば、『バーフバリ』のラーナー・ダッグバーティが出演した『Kaadan(森の人)』(2021)も、ヒンディー語版のタイトルは『Haathi Mere Saathi(象は僕の友だち)』と言って、右側ポスターの1961年のヒンディー語ヒット作品と同じものになっています。1961年の作品は、ラージェーシュ・カンナー(アクシャイ・クマール夫人トゥインクル・カンナーの父)とタヌージャー(カージョルの母)とが共演した映画で、これも象さんが名演技、歌もヒットしました。話がそれましたが、『kaadan』はこちらのカーヴェーリ川長治さんのご紹介によるとなかなかの良作のようで、いっそこのラーナーさん版象映画も日本版を出してほしいと思ってしまいます。

カーヴェリ川長治さんのブログは3月末から更新がストップしていたのですが、8月に入って再開されました。「映画は映画館で見る」を貫いて、映画館再開までアップをやめていらしたようで、早くもダヌシュの『Karnan(カルナン)』などの紹介がアップされています。7月末からの映画館再開、カルナータカ州では順調に進行しているようですね。南インド映画にご興味のある方は、ぜひこちらのブログも定期的にチェックしてみて下さい。


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