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Channel: アジア映画巡礼
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タイ映画は3本見ました@バンコク

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シリキット王妃のお誕生日&母の日のバンコク。三連休最終日なので、ショッピングモールなどはすごい混みようです。お母さんを中心に、家族全員で外出、という姿が目立ちます。

今日は、スクンヴィット地区の中心線となるアソーク通りをずーっと南下した、ラーマ?世通りにあるセントラル・プラザというショッピングモールに行きました。ここもメジャー・シネプレックス系の大きなシネコンがあり、9つのスクリーンでハリウッド映画を中心にいろんな作品を時間代わりで上映しています。インド映画『エンタテインメント』も上映していたのでハッと思い出したのですが、一昨日の記事に書いた、インド映画をよく上映していたシネコンはここでした。数年前は新聞の映画広告だけが頼りで、「お、○○を上映してる!」とそれを持って勇んでインド映画を見に行ったら、「今日はその映画はやっていない」とかよく言われたものでした....。


今日はここでタイ映画2本を見てきたので、先日見た1本と合わせて、3本のタイ映画をご紹介しようと思います。なお、タイ映画にはいずれも英語字幕が付きます。数年前はまだ字幕のあるなしにバラツキがありましたが、ここ2、3年はいちいち「英語字幕付きですか?」と聞かなくてもよくなりました。

3本のタイ映画は次の通りです。なお、タイトル訳や人名表記は「タイ映画ライブラリー」というサイトの、こちらこちらを参照させていただきました。

『傷あと』(原題:Phlae-Kao/監督:パンテーワノップ・テーワクン/主演:チャイヤポーン・チューリア、ダーウィカー・ホーネー、シンチャイ・プレーンパーニット(シンチャイ・ホンタイ)) 予告編


1977年にチュート・ソンシー監督、ソラポーン・チャトリ主演で作られた同名作品のリメイク。「タイ映画ライブラリー」の解説によると、それ以前にも1940年、1954年と2回映画化されているとか。1930年代のバンコク郊外バーン・カピの農村を舞台に、クワンとリアムの悲恋を描きます。クワンの父とリアムの母がもともとは恋人同士だったのに、村の有力者であるリアムの父に仲を引き裂かれて嫁にさせられた、というところが悲劇の根っことなり、互いに想い合いながら結ばれないクワンとリアムを描きます。リアムは村にやってきた金持ちの息子によってバンコクへ連れ去られ、バンコクではさらに、金持ちの夫人の亡くなった娘にそっくりというので彼女の養女にさせられて海外へ....と、これでもかこれでもかの障害が2人を阻みます。

1977年作品を見たのはもう30年ぐらい前でしたが、のびやかな農村の描写が記憶に残っています。今回の作品は時代色を出そうとカラリングなどが施してあり、そのほか演技も含めてちょっと作り物感が...。チュート・ソンシー監督は2006年に亡くなり、映画の最初にも「チュート・ソンシーに捧げる」という献辞があるものの、2014年版ならそれなりに新しい意味合いを持たせたりと、単なるリメイクを超えてほしかったのですが....。リアム役のダーウィカー・ホーネーは、秋に公開される『愛しのゴースト』でも主人公のナークを演じているほか、クワン役のチャイヤポーン・チューリアは甘いマスク+たくましい肉体で将来性◎。



『水泳選手たち』(原題:Fak-Wai-Nai-Kai-Thur/英語題名:The Swimmers/監督:ソーポン・サックダーピシット/主演:タナポップ・リーラットタカチョーン、チュターウット・パタラカムポーン、スパットサラー・タナチャート) 予告編


高校の水泳部を舞台にしたホラー映画。パースとタムは親友でもあり、ライバルでもある水泳部員。パースは、タムがつきあい始めたアイスにだんだん惹かれていき、やがて彼女と秘かに恋人同士になります。ところが、ある晩アイスは飛び込み板の一番上からプールに身を投げて自殺。アイスは妊娠していたという噂が流れ、まだ彼女と肉体関係がなかったタムは、一体誰が、と怒りに燃えます。一方、パースは新しい恋人ミントとつきあい始めますが、徐々に自分のお腹の中に胎児がいるような妄想に襲われて、水泳もできなくなっていきます....。

18禁になっているだけあって、非常にエグいシーンが何度も出てきます。ところが、私が見た時は、お子さんたちも数人ホールの中に。あるシーンでは私も目をつぶってしまったほどで、お子さんたちのトラウマにならなければいいのですが。今日も、シネコンのロビーにしつらえられた飾り物の前で、記念撮影するお子さんたちがいましたが、あなたたち、これから見るんじゃないよね? やめといた方がいいと思うぞ....。かなり趣味のよくないホラー映画でした。



『魔女の秘密』(原題:Kwam-Rub-Nang-Maan-Rai/監督:オンアート・チアムチャルーンポンクン/主演:ピーチャヤー・ワタナモントリー、ティーラデート・メーターワラーユット) 予告編


クラブで逆ナンした素敵な男性と結婚しようと、ライバルをけ落としていく女性のお話。若い女性の観客がケラケラ笑って見ているなど、反応はよかったのですが、実にくだらないストーリーで、こちらは退屈してしまいました....。

夏休みだというのに、いい作品がなかなかありませんねー、タイ映画。少し前まで『キング・ナレスワン5』を上映していたみたいなのですが、見られなくて残念。プリンス・チャトリ監督、これでラストですよね?

今回タイで見た映画中、ベストはこの作品です。毎回、SF系のシネコンで映画を見るたびに流れたCF。ツッコみどころもあるのですが、最後のコピーも秀逸です。YouTubeには「スペイン語字幕」とありますが、英語字幕が出てきますので、一度ご覧になってみて下さい。出演した赤ちゃんに主演女優賞、パパとママに助演男女優賞を献呈したい!



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