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Channel: アジア映画巡礼
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TIFF DAY 4&5

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今年のTIFFは他にもいろいろ重なっていて、ゆっくり楽しんでいるヒマがありません。DAY 3にあたる25日(土)は、毎年のことながら、「インド通信」の発送作業で丸1日拘束され映画祭はお休みでしたし。

そんなこんなでTIFFの直前から連日就寝が午前3時(ほとんど朝だ!)なんていう状態が続いたため、ついに疲労が臨界点に到達、昨日はチケットを買っていたにもかかわらず『チェンナイ・エクスプレス』に行けずじまいとなりました。満員だったそうで、そういう中で見たかった~、と泣いています。とはいえ、シャー・ルク・カーンを見ている最中に脳の血管がブチ切れてもいけませんし、『チェンナイ・エクスプレス』は後日再挑戦することにしました。『クリッシュ』も最終日になりそうです。

では、この2日間で見た作品などをちょっとご紹介しましょう。ストーリーは映画祭の公式サイトを見て下さいね。

『メナムの残照(2013年版)』 公式サイト 

タイ/2013年/タイ語・日本語/120分/原題:Khu Kam /英語題:Sun & Sunrise
 監督:キッティコーン・リアウシリクン
 主演:ナデート・クギミヤ、オラネート・D・カベレス、ニティット・ワーラーヤーノン

何度もタイで映画化&テレビドラマ化された、長編小説「メナムの残照」。日本でも訳本が出ていますが、日本人将校小堀とタイ人女性アンスマリンの悲恋を描いています。私が見たのは日本でビデオ化もされている、チンタラー・スカパット主演の1988年版(下左)と、1995年のトンチャイ主演作(下右)ですが、どちらも誠実なアプローチがされている作品ではあるものの、日本人から見るといまひとつ、という出来でした。

 

ただ、1988年版は冒頭に当時のバンコクを撮ったドキュメンタリー映像が使われているほか、日本軍がタイに侵攻した時の映像も出てきたりして、タイの歴史を話す時に役に立ってくれています。トンチャイ版は「戦場に三味線持って行くかぁ!」というツッコミをしたりしながら見ましたが、実力派の監督ユッタナー・ムクダーサニットが日本ロケも敢行した作品で、それなりに見応えがありました。

で、2013年版はというと、ちょっと主人公たちの演技が幼すぎ、脚本にも納得できない点が多々あって、今回もやはり日本での公開は無理なのではないかと思います。小堀の友人である医師(Asumaとなっていましたが、「あずま」でしょうか)は日本人が演じていたのはいいのですが、どこか奇妙な軍人ぶりで、そのほかのエキストラの日本人にしても、今の若い世代に軍人役を演じさせるには相当練習させないと無理なのでは、という感じを受けました。リメイク・ブームのタイ映画界ですが、今のところ成功したリメイク作品は『愛しのゴースト』だけかも知れません。

『太陽を失って』 公式サイト


インドネシア/2014年/インドネシア語・英語/94分/原題:Selamat Pagi, Malam/英語題:In the Absence of the Sun
 監督:ラッキー・クスワンディ
 主演:アディニア・ウィラスティ、イナ・パンガベアン、ダユ・ウィヤント

まず、上記写真の2人、ニューヨーク留学をしていたギア(左)とナオミが英語とインドネシア語のチャンポン言語をしゃべるのがとても自然で新鮮でした。特にギアのキャラクターが私好みで、心地よく見られました。このカップルのほか、ジムの受付嬢でシンデレラ志向を持つインドゥリと、彼女が出会い系サイトで知り合った男とのデート、そしてデートの舞台となった高級レストランのボーイとの恋、それからホヤホヤ未亡人の亡き夫に対する復讐という3組の愛情が描かれていき、夜のジャカルタで起こるエピソードを繋いでいく、という趣の作品になっています。

原題の「スラマット・パギ」は「おはよう」、「マラム」は「夜」で、「スラマット・マラム」は「こんばんは」あるいは「おやすみなさい」の意味になるので、「おはようからこんばんはまで」というような意味合いなのでしょうか。あるいは「夜よ、おはよう」という意味なのでしょうか。風俗的な観点から見ると面白い作品でしたが、もう少し深みがあるとよかったのに、と思わせられました。

 

『あの頃のように』 公式サイト


シンガポール/2014年/英語・中国語/92分/原題:As You Were
 監督:廖捷凱(リャオ・チエカイ)
 主演:ジョシュ・ライ、エシュリー・ガオ、シェリル・ダン

3部仕立てで、シンガポールのセントーサ島の南に位置するセント・ジョンズ島が舞台になります。とてもわかりにくい描き方で、断片的な映像や歌のシーンなどは楽しめるものの、全体像がつかみにくい作品でした。

昨日は映画を見終わって外に出たところで、カンボジア映画『遺されたフィルム』のゲストの皆さんと遭遇。写真を撮らせていただきました。


右から、お父さん役、お母さん役、ヒロイン役。女優さんはきれいな民族衣装のドレスをまとっていらっしゃいました。


映画自体の監督はソト・クォーリーカーという女性監督で、ちょっとピントがボケましたが、真ん中の白い服の方がそうです。


明日からはアーミル・カーンご一行様が来日するので、これまたドタバタすることになりそうです....。



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