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Channel: アジア映画巡礼
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御礼ブログ4周年&『ミルカ』原作本「ミルカ・シン 我が人生のレース」

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おかげさまで、ブログを始めてから丸4年になりました。最初の記事「由零開始」は東日本大震災の2ヶ月前にアップ、その後3月に入ってインド旅行に行っている時に、あの大震災が起きたのでした。

ブログを始めたばかりの頃は、まだ旅行にPCを持って行ってなかったので(インドでの盗難を過度に恐れていたのです)、旅行中は携帯電話から投稿していました。また、日本出発前に予約投稿記事を何本か書いておいて、それの合間を縫って携帯投稿をするようにしていました。

その予約投稿記事の一つが、2011年3月26日から公開が予定されていた中国映画『唐山大地震-想い続けた32年-』(2010)の紹介記事。予定投稿日が3月13日で、旅先からは取り消せず、そのままアップされてしまいました。3月11日にムンバイで東日本大震災を知ってすぐ、携帯からお見舞いの記事を投稿したのですが、映画紹介記事が読む人の心を傷つけないかしら、と旅行中ずっと心配だったのを思い出します。

その因縁の映画『唐山大地震』は、あらためてこの3月14日(土)から全国ロードショーされることになっています。私も、あの時を思い出しながら再度試写を拝見して、あらたに紹介記事を書こうと思っています。4周年を迎えて、いろんな意味で仕切り直しですね。


また、今年は阪神・淡路大震災からも20年という節目にあたります。実は1995年1月17日も私はインドを旅行中で、チェンナイで大震災発生を知ったのでした。cinetamaがインドに行っているときは、大地震に注意して下さいね、というのは冗談ですが、この時は実家からも近かったので、青くなってすぐ国際電話をかけました。実家はたいした被害もなく、また神戸にいた親戚たちも無事だったのですが、友人のお店「あしゅん」で働いていたスタッフの1人が亡くなったりと、1月17日はやはり胸しめつけられる日になっています。

毎年、ブログ記念日が来るたびに思い出される悲しい思い出ですが、その一方でブログを読んで下さっている皆さんの励ましやらご教示やらを思い出すのが、本日の恒例でもあります。1年間、いろいろとありがとうございました。2015年1月13日現在、のべ訪問者数は603,178人、トータル閲覧数は1,943,885PVとなっています。毎日の訪問者数は400~600、PVは2,000前後というところです。来年度からは出講している大学が2つ減るので、特に前期は時間ができると思います。がんばって、ブログ記事をアップしていこうと思っていますので、また1年、どうぞよろしくお願いします。


ところで今読んでいるのは、上の本、数日前にインドから届いたミルカ・シンの自伝「ミルカ・シン 我が人生のレース」(2013)です。映画『ミルカ』の公開に合わせて出版されたようで、表紙に見られるような主演男優ファルハーン・アクタルの推薦文や、監督ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラの序文も収録されています。

とても平易な英文で書かれており、映画を見たあとで読むと、あのエピソード、本当はこうだったのか、とか、映画に描かれていなかったこんな苦労があったのか、とか、いろいろ感慨深いです。映画の中で、ミルカ・シン(ファルハーン・アクタル)と同じ地区に住む娘(ソナム・カプール)との恋が登場するのですが、てっきりフィクションだと思っていたら本当にあった話だとわかり、びっくりしました。親に隠れてデートしたものの、彼女の帰りが遅くなって親にばれ、激怒した親はすぐさま彼女の結婚話をまとめてしまう、という、映画よりもさらに短絡的な結末となっています。

(C)2013 Viacom18 Media Pvt. Ltd & Rakeysh Omprakash Mehra Pictures

それにしても、映画『ミルカ』の脚本はよくできています。原作を読むとよけいに、脚色力というか映像化力というか、すぐれた映像化の力を感じます。淡々と語られる壮絶な人生の物語を、いかに映画的に描いていくかというセンスが半端ではありません。脚本を書いたのは、『ミルカ』の作詞も担当したりしているプラスーン・ジョーシー。この人は広告業界の「グル(師匠)」と呼ばれており、アーミル・カーンを起用したコカコーラのCFでつとに有名な人です。一方で作家としても仕事をしており、近年は映画の脚本家、作詞家としても名を知られるようになってきました。

プラスーン・ジョーシーとラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラ監督とは仲良しらしく、監督の前作であるドキュメンタリー映画『ボリウッド:究極のラブストーリー』(2011/同年の東京国際映画祭で上映ずみ)でもコメンテーターの1人としてプラスーン・ジョーシーが登場、達者な弁舌で語っていました。この『ボリウッド:究極のラブストーリー』もインド映画ファンにとってはよだれものの作品で、『ミルカ』がヒットしたらDVD発売時のボーナストラックとして収録して下さらないかしら、と密かに日活さんに念力を送っています。予告編はこちらとかこちらですが、いやもう、ボリウッドの歴史と名シーンが満載の、目くるめくようなドキュメンタリー映画なのです。すごいわ~、メーラ監督。

上記の予告編その2には、メーラ監督と共同監督であるジェフ・ジンバリストも出演しています。これで、メーラ監督の顔を覚えて下さいね(その理由はそのうち明らかに...)。『ミルカ』、公開まで2週間となりましたが、ここに来て様々なイベントが企画され、その中にはビッグサプライズもある模様。ぜひ、公式サイト公式ツイッターをこまめにチェックして下さいね~。

 


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