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Channel: アジア映画巡礼
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TUFS Cinemaでインドネシア映画『母ちゃんの巡礼』上映

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東京外国語大学で行われている無料の映画上映会TUFS Cinema。「TUFS」は「Tokyo University of Foreign Studies」の略ですが、12月22日(土)にはインドネシア映画の上映会が開かれることを、東京外大の非常勤講師の方から知らせていただきました。まずは、上映情報をどうぞ。

Emak ingin naik haji (2009)

『母ちゃんの巡礼』 TUFS Ciema公式サイト
 インドネシア/2009年/インドネシア語、英語/76分/原題:Emak Ingin Naik Haji/日本語字幕付き
 監督:アディティア・グマイ
 原作:アスマ・ナディア
 主演:レザ・ラハディアン、アティ・キャンサ、ディディ・ペテット、ヌニ・L.・カリム、アユ・プラティウィ
<開催情報>
 日時:2018年12月22日(土)14:00開映(13:30開場)
 会場:東京外国語大学 アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール
 解説(上映後):竹下愛(東京外国語大学非常勤講師)
 主催:東京外国語大学
 その他:入場無料、申込み不要(先着501名)、どなたでもご覧になれます。
【あらすじ】(公式サイトより)
「母ちゃん」は売れない絵描きの息子ゼインと二人暮らし。 夫と長男を漁で亡くしてからは、いつか巡礼に行くことを夢見て細々とお菓子作りで生計を立てていた。 巡礼の費用がたまるのはいつのことやら。描く絵は少しも売れず、妻にも捨てられた息子ゼインは自分のふがいなさをかみしめる。 そんな二人にふたたび試練が降りかかる。「母ちゃん」の巡礼の夢を守りたい一心で、凶器を手に、隣家に忍び込むゼイン。 彼らの家を見下ろすように立つその屋敷の住人たちは、お金に不自由することもなく、ハジ(大巡礼)やウムロ(小巡礼)には何度も出かけていた。 一方、地方選に出馬予定の実業家サトリアントもまたメッカへの巡礼を計画していた。ムスリム層の支持を取り付けるという政治的野望のために―― 。 「巡礼」をめぐって織りなされる絶望と希望と格差の物語――「母ちゃん」の思いは「聖地」に届くのか。

★  ★  ★  ★  ★  ★  ★  ★

「Pre-Trailer」なるものをYouTubeで見つけましたので、貼り付けておきます。

Pre-Trailer Film Emak Ingin Naik Haji

 

原作者のアスマ・ナディアという女性作家ですが、ググっていたら、面白い記事を見つけました。2016年6月14日付けの「Wow! Korea」の、「インドネシアで『新韓流』 韓国題材の映画や番組が人気」という記事です。アスマ・ナディアの原作で、「ジルバブ(イスラム教徒の女性が着用するスカーフ)を巻いて世界を旅する有名旅行作家のラニアが韓国人写真家のヒョングンと出会い互いに引かれあう」というストーリーの小説が映画化され、大きな関心を集めているのだとか。「アスマ・ナディア氏が映画に韓国関連の内容を盛り込むことに非常に積極的だった」そうで、そんな作家の書いた小説の映画化ということで、『母ちゃんの巡礼』、よけいに見たくなりました。年末のお忙しい時期ですが、ご興味のおありになる方はぜひどうぞ。



『パッドマン 5億人の女性を救った男』初日満足度ランキング第1位!

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12月7日(金)から始まった『パッドマン 5億人の女性を救った男』。本日、「ぴあ 映画初日満足度ランキング」(こちら)と「FILMAGA 初日満足度ランキング」(こちら)が発表され、どちらも第1位を獲得しました! ハリウッドの超大作とかがなかったから、と言われそうですが、それでもダントツの1位です。調査にご協力なさって、「『パッドマン』!」とお答え下さった方、どうもありがとうございました。


金曜日からずっと公式ツイッターやcocoのツイッター等もチェックしているのですが、この中にこういうツイートがあって、ちょっと苦笑いしてしまいました。

「『パッドマン 5億人の女性を救った男』 アメコミヒーローの名前を出すシーンがあるんだけど(予告にも入ってる)、翻訳ではバットマンはオミットされてましたね…。」

皆さん、よく細かいところまで見て、じゃない、聞いておられますね~。その通りで、あそこのセリフは「Deviyo aur sajjano, Amerika ke paas Superman hai, Batman hai, Spiderman hai.  Lekin India ke paas Pad man hai!」となっています。「Deviyo aur sajjano(デーヴィヨー・アゥル・サッジャノー)」は英語の「Ladies and gentlemen」の直訳で、「Amerika ke paas(アメリカ・ケー・パース)」は「アメリカ(のそば)には」、「~hai(ハィ)」は「~がある、~がいる」、「Lekin(レーキン)」は「しかし、けれど」という意味で、「India ke paas(インディア・ケー・パース)」はもうおわかりですね。全訳すると、「淑女、紳士の皆様、アメリカにはスーパーマン、バットマン、スパイダーマンがいます。ですがインドには、パッドマンがいます!」となります。

アメコミヒーローの3人の名前を全部出さなかったのは、これは字幕の字数の関係です。で、3人というかキャラクター3つのうちどれを出すか、という判断ですが、これには『パッドマン』の配給会社がソニーさんだということに関係してきます。実は「スパイダーマン」はコロンビア(ソニー)作品、「スーパーマン」と「バットマン」はワーナー・ブラザースの作品なんですね。ですので、「スパイダーマン」は落とせません。残りはやはり「スーパーマン」が有名では、と思って入れました。というわけで、字幕は「アメリカにはスーパーマンに/スパイダーマン」「インドにはパッドマン!」となっている、というわけなのでした。「バットマン」を入れると、「パッドマン」と字面が似ていて紛らわしかったかも知れず、これでよかったのでは、と思います。


劇場用パンフレットも好評のようで、安心しました。あれは、まずマスコミ試写用にプレスを作る時に、宣伝会社の方が「インド事情がわかりにくいので、これこれこういうことを説明してほしい」とおっしゃり、「『パッドマン』をより楽しむための7つの知識」と銘打って、インド事情を書いたものが元になっています。その時は、「ナプキン55ルピーが物価感覚から言うとどのくらいのものだったか」ということに関して、2001年当時のインド旅行での物価を参照(私は旅行先でいつも収支をメモっていまして、また町で配られているチラシなども拾ってきて、ファイルに入れてあるのです)して、「当時の55ルピー=1100円」という物価換算を出したのでした。その時参照したのは下のチラシで、南インドの大都市チェンナイでもらったものです。

 

チェンナイと北インドの地方都市では、ほぼ物価は同じくらいと思ってよく、従って舞台となったマヘーシュワルもこれぐらいで換算すればいいはず、と思って、マスコミ試写で配られるプレスにはこう書いたのでした。

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チェンナイの中華ファーストフード店「ヌードル・キング」のチラシでは、「野菜焼きそば」が23ルピー、「チキン焼きそば」が32ルピー、そしてソフトドリンクやコーヒーが1杯5ルピーとなっている。55ルピーあれば、菜食主義者なら2人がドリンク付きの焼きそばを食べられる、という計算だ。「ナプキン55ルピー」はドリンク代の11倍の値段なので、今の日本に当てはめてみると、マックのドリンク類が1杯100円としてその11倍、「ナプキン1100円」ということになる。これではやはり、ガヤトリが尻込みするはずである。(『パッドマン』プレスより)

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で、今度の劇場用パンフレットには、新たな物価基準の資料が出て来たのでその資料に即して計算し、「55ルピーは1,460円」と結論を出しました。詳しくは、パンフレットをぜひ読んでみて下さいね。このパンフレットの作成はソニーさんではなく、上映劇場である東宝ステラさんによるものです。この、東宝ステラの編集担当の方がすごいアイディア・ウーマンで、いろいろ指示を出して下さったことによりプレスをかなり書き直し、新たなアイディアも盛り込んで、あのようなパンフになったのでした。何を物価基準とするかによって、金額が結構変わってきてしまうのですが、「高嶺の花」ならぬ「高値のナプキン」だったことは間違いないようです。


では、これから『パッドマン』をご覧になる皆様、たっぷりと楽しんできて下さいね!

 

目撃!中国インディペンデント・ドキュメンタリー 『私が死んでも(我虽死去)』上映

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専修大学の土屋先生からお知らせをいただきました。ちょっと押し詰まってからですが、ご興味がおありの方はお運び下さい。

目撃!中国インディペンデント・ドキュメンタリー <第11回>

胡傑監督『私が死んでも(我虽死去)』上映 

本作品は、中国・北京で1966年8月に発生した、女子学生たちによる高校校長リンチ殺害事件の被害者となった家族を胡傑監督が訪ねて、当時の事実、いまも文化大革命の過去に苦しんでいる状況について取材したドキュメンタリーです。この事件は、当時、いわゆる紅衛兵の暴力が蔓延する以前に、最も早い時期に生じた教師リンチで、紅衛兵の暴力が毛沢東や林彪らによる大衆煽動以前に発生していたことを証明するものです。しかも、当該事件の加害者たちは、政権リーダーの子女だったことから、直接の加害者は現在でも秘密にされています。しかし被害者の夫は、当時の文書や品物を大量に保存していたのみならず、事件が起こるとすぐにカメラを購入して、当時の状況を撮影していたのです。本映画には、その写真が大量に使用されています。これらの文書や写真は本映画によって初めて公開されました。当時の加害者やその同級生たちは、この映画を見て、当時の自分たちの行動を反省しました。近年、被害者の校長の銅像を前にして謝罪をしたもと女子学生の話題が、日本の新聞でも紹介されました。

『私が死んでも(我虽死去)』
(2006年/中国/日本語字幕付き)
日時:2018年12月22日(土) 上映15:00~16:30
場所:専修大学 神田キャンパス 1号館301教室(東京都千代田神田神保町3‐8)
進行:専修大学 経済学部 教授 土屋昌明
対象:一般、学生、教職員
お申込み:事前申し込み不要、入場無料(定員200名)
主催:時代映像研究会
共催:視覚文化研究会(専修大学社会科学研究所グループ研究)
問い合わせ:土屋研究室 mail/tuwuchangming @yahoo.co.jp

沖田瑞穂さんの「神話学からみる『バーフバリ』」

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新潮社のサイト「Webでも考える人」に、沖田瑞穂さん(中央大、日本女子大等非常勤講師)の「インド神話の世界」が連載されています。第3回目の今回のテーマは「神話学からみる『バーフバリ』」で、沖田さんの以前の評論「二人の『ファム・ファタル』 デーヴァセーナとデーヴァヤーニーの物語」(「ユリイカ」2018年6月号)での分析をさらに主要登場人物全員(クマラもあります❤)に広げて、『バーフバリ』とインドの古代叙事詩『マハーバーラタ』との人物対応が紹介されています。『バーフバリ』ファンの方は必読!ですし、インド神話や『マハーバーラタ』についてのわかりやすい解説ともなっているので、インド文化を知りたい方にも最適です。このテーマは「第4回にづづく」とあるので、次回も楽しみですね。「ユリイカ」の評論も、まだの方はぜひ読んでみて下さい。


今回の沖田さんの文の中に、”インターネットで用いられる「アバター」という用語は、「化身」を意味するサンスクリット語「アヴァターラ」に由来します”という部分があるのですが、これはローマナイズするともっと理解しやすくなります。「アヴァターラ」はヒンディー語での発音は「アヴァタール」で、そのローマナイズは「avatar」。これを英語風に読むと「アヴァター」となり、それに日本語のカタカナ表記をする時の慣例「ヴァ」→「バ」という置き換えが加わって、「アバター」になったのですね。これに関しては日本語版ウィキ「アバター」でも言及してありますが、もしかしたらインド人のITエンジニアがこの用語の使用を思いついたのかも知れません。

ところで『パッドマン 5億人の女性を救った男』(公式サイト)も、満員の回続出!と大絶賛公開中ですが、この映画の冒頭、製作会社のロゴにあたる部分のデザインというかアニメを使用した映像に、「おや?」と思われた方はいませんか? ソニー(コロンビア)の次に出てくるロゴで、最後に出てくる会社名は「KRIARJ ENTERTAINMENT」となっています。それに先立つアニメで描かれているのは、『マハーバーラタ』の最後の戦いであるクルクシェートラでの戦闘シーンで、崖の上に立つ2人は、左の青黒い肌をしたのがクリシュナ(クリシュナ神)、右側の矢筒を背負ったのがアルジュナ(パーンドゥの5王子の1人)です。実は会社名は、大文字&小文字で書くと「KriArj」となり、「Krishna」+「Arjuna」というわけなのです。なお、このロゴアニメの冒頭には、『マハーバーラタ』の中の「バガヴァッド・ギーター」の一節もナーガリー文字で出て来ます。


最初に見た時は、ここからアニメを使った映画の前説でも始まるのか、と思ってしまいました。YouTubeでロゴ映像を捜したのですが残念ながら見当たらず、その代わりに、この製作会社が金銭トラブルで予定していた作品から次々と手を引いている、というようなニュースが出て来ました。せっかく『マハーバーラタ』を借りたのに、御利益がなかったんですね。『パッドマン』をこれからご覧になる方は、コロンビアレディに続くこのロゴ映像にもご注目下さい。なお『パッドマン』の中では、ハヌマーンとクリシュナ神を使った、面白い宗教装置も登場します。「そんな程度ではココナツは割れないぞ~」とかツッコミながら見られますが、あの装置、実在しているのでしょうかしらん。一度、R.バールキ監督にうかがってみようと思います。皆さんも疑問点などおありでしたら、どんどんコメントをお寄せ下さい。


みんなで歌おう! ”スッパルヒーロー”『パッドマン』主題歌

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12月7日(金)に封切られた『パッドマン 5億人の女性を救った男』が好評です。特に、ラストの歌が皆さんの頭の中でヘビロテ再生されているみたいなので、あの歌の歌詞をアップしてみました。前にも書きましたが、インドの人たちは歌がリリースされるとすぐに歌詞をローマナイズしてネットにアップしてくれるので、目で見ることができて助かります。では、”♪スッパルヒーロー♪”(インド英語は”r”音を出すのが普通です)の歌、村人になった気分で歌ってみましょう!


Pad Man Title Song

作詞:カウサル・ムニール
作曲:アミト・トリヴェーディー
歌:ミーカー・シン


スッパルヒーロー、スッパルヒーロー、スッパルヒーロー
Superhero Superhero Superhero
スーパーヒーロー スーパーヒーロー スーパーヒーロー

ハーイ、ハーイ、ハーイ、ハーイ
Haaye haaye haaye haaye
(かけ声、はやす声)


ホー・ターイン・ターイン・ナー・ゴーリー・マーレー
Ho thaanye thanye na goli maare
(おお)チュイーン、チュイーンと弾を撃ったりしない

ダーイン・ダーイン・ナー・エントリー・マーレー
Dhaanye dhanye na entry maare
バーン、バーンと登場したりしない

スロー・モーション・メーン・ハッディー・トーレー・ナー
Slow motion mein haddi tode naa
スローモーションで殴りつけたりしない

アレー・ビルディング・セー・ハイジャンプ・ナー・マーレー
Arey building se high jump na maare
(おお)ビルディングから高い距離を飛び降りたりしない

ニーチェー・セー・ダイアローグ・ナー・マーレー
Neeche se dialogue na maare
下から(下に降りて)セリフを言ったりしない

ハイ・スピード・メーン・ナーチェー・ガーエー・ナー
High speed mein nache gaye na
高速(撮影)で踊ったり歌ったりしない

ホー・ナー・コーイー・マルティストーリー・バングラー
Ho na koi multi-storey bangla
(おお)何階建てにもなっている屋敷もない

ナー・ハィ・コーイー・ウラーン・カトーラー
Na hai koi uddan khatola
何か空飛ぶベッドがあるわけでもない

パル・スッパルヒーロー・ハィ・イェ-・パグラー
Par superhero hai yeh pagla
でもスーパーヒーローだ、このバカ(頭が変な人)は


オー・ワーハ・レー、ワーハ・レー、ワーハ・レー...
O wah re wah re wah re wah re, wah re wah re
おお、すごいぞ、ずごいぞ

パッドマン・パッドマン・オー・パッドマン
Pad Man, Pad Man, O Padman(※)
パッドマン、パッドマン、おおパッドマン

オー・イェー・ハィ・マッド・マッド・マッド・マッド
O yeh hai mad mad mad mad(※)
おお、こいつは頭のおかしな、おかしな、おかしな、おかしな

パッドマン
Pad Man(※)
パッドマンだ

(※部分繰り返し)


オー・カーリー・カルカッテー・ワーリー
O kaali kalkatte wali
おお、色黒の(カーリー女神をかけている)カルカッタの女性

バービー・ディーディー・ビーヴィー・サーリー
Bhabhi didi biwi saali
兄嫁さん、姉さん、奥さん、妻の姉妹よ

プーリー・ヤー・アーディー・ガル・ワーリー
Poori ya aadhi ghar wali
完璧な、あるいは中途半端な”家内”さん

ヤー・ホー・マイヤー
Ya ho maiya
あるいはお母さん

アイテム・ホー・ヤー・ラージ・キー・ムーラト
Item ho ya laaj ki murat
品物(アイテム・ガールとかけている?)だろうが、恥の姿だろうが

ハル・ナーリー・コー・イスキー・ザルーラト
Har naari ko iski zarurat
どんな女性でもこれが必要

ダンノー・ホー・ヤー・ムンニー・ホー・ヤー・シーラー・ライラー
Dhanno ho ya Munni ho ya Sheila Laila
ダンノーでも、ムンニーでも、シーラー、ライラーでも(いろんな映画のアイテム・ガール=踊り子の名前)


ハルカテーン・リスキー・リスキー
Harkatein risky risky
行動はリスキー、危なっかしい

フィクル・イスキー・キスキー・キスキー
Fikar isey kiski kiski
心配などこいつは誰に対してもしない

ハィ・イェー・ナムーナー・ナンバル・ワン・ジッディー
Hai yeh namuna number one ziddi
この見本(の男)はナンバーワンの頑固者

カヘー・ジョー・コーイー・クッチュ・ビー・クッチュ・ビー
Kahe jo koi kuch bhi kuch bhi
誰かが何を言おうとも

ラーハ・チャレー・サチ・キー・サチ・キー
Raah chale sach ki sach ki
道を行くのさ、真実の道を

ラグター・ハィ・イェー・クドラト・キー・ガルティー
Lagta hai yeh kudrat ki ghalti
思うに、これは天の間違いだ

ハーン・バール・メーン・ジャーイェー・レー・アングレジー
Haan bhaad mein jaaye re angreji
そうさ、クソくらえ、英語なんか

ナーヒー・チャーヒエー・インポーテッド・ディグリー
Nahi chahiye imported degree
要らない、外国の学位なんて

メイド・イン・インディア・ハィ・イェー・ジグリー
Made in India hai yeh jigri
インド製だよ、この度胸は

オー・ワーハ・レー、ワーハ・レー、ワーハ・レー...
O wah re wah re wah re wah re, wah re wah re
おお、すごいぞ、ずごいぞ

(※)繰り返し


サビの部分だけでも、ぜひ憶えて歌って下さい。いつか映画館で合唱できる時がありますように。なお、字幕はかなり意訳してありますので、「誤訳だ!」とツッこまないで下さいね(←予防線^^)。歌のシーンの映像も付けておきます(実際の映画の画面&歌詞とは、セリフが挿入されたりして少し違っています)。

The Pad Man Song | Padman | Akshay Kumar & Sonam Kapoor | Mika | Amit Trivedi | Kausar | Superhero

『パッドマン 5億人の女性を救った男』、公式サイトはこちらですので、まだご覧になっていない方は映画館へGO!!!


テレ東プラス「プロが教える『初心者向けインド映画講座』」

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「テレ東プラス」というサイトに、取材していただきました。わざわざ自宅まで来て下さったライターさんは、元「スクリーン」誌の編集部にいらした、インド映画に関してもすごーく詳しい方です。そんなわけで、2本の記事に上手にまとめて下さいました。こちらこちらです。私が撮ったインドの映画館の写真や、アミターブ・バッチャンの写真(!)も使って下さってます。アミターブ・バッチャンの写真は、1980年1月に自宅を訪ねた時のものです。前にもブログにアップしたような気がするのですが、お父さんのハリワンシュラーイ・バッチャン(高名な詩人、文学者)とのツーショット写真を付けておきます。

『パッドマン 5億人の女性を救った男』出演時の姿と比べると、本当に若いですね~。あれからもう、38年も経つのかぁ....(遠い目)。お父様のバッチャン・ジーは亡くなられましたが、アミターブはご健勝で何よりです。テレ東プラスの記事の写真も、見てみて下さいね。


クリスマス・バス

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本日川崎市バスに乗ったら、車内がすっかりクリスマス!のバスに遭遇。あんまりびっくりして、最初はポカーンと眺めていたため、あわてて写真を撮ったらもう降りる停留所に来ていました。こんなバスが何台も走っているのかしら? 時々しか乗らない市バスなのでよくわかりませんが、そのうち話題になると思います。

私の座った座席の前には、トナカイ君が。あんまりかわいくて、降りる停留所を忘れそう。

天井もこんな風にキラキラしています。


どこかの小学校か幼稚園とタイアップしたディスプレイなのかも知れません。子供たちの絵がたくさん飾られていました。で、ちょっとググってみると、川崎市交通局のサイトに「期間限定!イルミネーションバスを運行!」という記事が。何と!3台だけしか走ってないそうです。うーむ、これで年末の運は使い果たした気がする。川崎市に在住、在勤の方は、お乗りになるチャンスがあるかも知れませんのでお楽しみに~。


『パッドマン 5億人の女性を救った男』中国でもヒット中

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日本では12月7日(金)からの公開となった『パッドマン』ですが、何と中国でも、1週遅れの12月14日(金)から公開中です。中国語のタイトルは『印度合伙人』。「合伙人」とは「パートナー(仕事上の、あるいは私生活での)」という意味だそうですが、そう言えば、陳可辛(ピーター・チャン)監督がインド映画『きっと、うまくいく』(2009)に影響されて作り、中国で大ヒットした作品のタイトルが『中国合伙人』(2013)でしたね。それも意識して付けられた中国語タイトルかも知れません。

Padman

そしてこの『印度合伙人』、公開から2日間だけで2000万元(1元=約16円)を超す興収を挙げたというので、今中国で話題になっているのです。こちらのサイトでは今年中国で上映されたインド映画を並べて、その興収の比較がしてあります。わかりやすいように、ちょっと書き換えてみました。

神秘巨星 å°èèŽ‰çš„çŒ´ç¥žå¤§å”

中国での公開日  中国語タイトル(原題)「邦題」   中国での興収(12.16まで)
2018.1.19    神秘巨星(Secret Superstar)          7億4700万元
   3.2     小蘿莉的猴神大叔(Bajrangi Bhaijaan)
          「バジュランギおじさんと、小さな迷子」2億8500万元
   4.4     起跑銭(Hindi Medium)                     2億1000万元
   5.4     巴霍巴利王2:終結(Baahubali 2: The Conclusion)
          「バーフバリ 王の凱旋」         7683万元
   6.8     廁所英雄(Toilet: Ek Prem Katha)              9460万元
   8.31    蘇丹(Sultan)「スルタン」         3614万元
   10.12    嗝嗝老師(Hichki) 1億4900万元
       11.30    老爸102歳(102 Not Out)                        3013万元+
       12.14    印度合伙人(PadMan)
                           「パッドマン 5億人の女性を救った男」    2102万元+
       12.28    印度暴徒(Thugs of Hindostan)      ?

起跑线 厕所英雄

嗝嗝老师

こうして見ると中国の観客は、アクション映画よりも泣かせてくれる作品の方が好みのようですね。それにしても、『パッドマン』在中国、どのくらい記録を伸ばすのか楽しみです(こちらの日本語サイトでは3595万元となっていますが、公開3日目の16日だけで、1500万元ぐらい稼いだのですね)。日本でも、まだまだたくさんの方が見に行って下さることを願っています。公式サイトはこちらですので、まだご覧になっていない皆さんは、この3連休にぜひ足をお運び下さい。



TUFS Cinema 1月の南アジア関連映画上映

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本日、東京外大に行ってインドネシア映画『母ちゃんの巡礼』(2009)を見てきました。イスラームの教えが随所に埋め込まれた作品で、私にはちょっと重かったのですが、インドネシア映画にはこういう作品もあるのだ、とわかったのが収穫でした。そこでいただいたチラシの中に、1月にTUFS Cimenaで上映される『プライス・オブ・フリー/KAILASH』と「南アジア映画特集『ソング・オブ・ラホール』」のお知らせがありましたので、チラシをスキャンして付けておきます。

『プライス・オブ・フリー(原題:KAILASH)』は、2014年にノーベル平和賞を受賞したインドの人権活動家カイラーシュ・サティヤールティー氏の活動を追ったドキュメンタリー映画です。

製作国はアメリカですが、インドの児童労働と取り組むカイラーシュ・サティヤールティーと彼の仲間の姿をあますところなく伝えてくれているようです。1月8日(火)18時30分からの上映の詳細については、こちらをご参照下さい。

「南アジア映画特集」で上映される『ソング・オブ・ラホール』(2015)は、すでに日本で公開されてDVDにもなっているのですが、まだご覧になっておられない方はこの機会にぜひ(ぜひ×10ぐらいの価値あり)どうぞ。まるで劇映画のようにドラマチックなドキュメンタリー映画で、製作国はアメリカですが、共同監督の片方、シャルミーン・ウペード=チナーイはパキスタンの女性ジャーナリストです。

パキスタン音楽に詳しい村山和之さんの講演も聞きものです。1月26日(土)14時からの上映の詳細はこちらをどうぞ。上に付けたチラシは薄い紙だったため、スキャンすると読みにくいですね。すみません。ぜひ、TUFS Cinemaのサイトをご参照下さい。『ソング・オブ・ラホール』の予告編を付けておきます。

映画『ソング・オブ・ラホール』予告編

ところで、1月26日と言えばインドの共和国記念日で、ニューデリーでは大規模なパレードが行われる国を挙げての祝日です。その日に『ソング・オブ・ラホール』が上映されるなんて、素晴らしいですね。来年はインドとパキスタンの友好を謳った『バジュランギおじさんと、小さな迷子』も公開されますので、そろそろそちらのご紹介にも本腰を入れる予定です。どうぞお楽しみに。


年末年始はイ・ビョンホンと共に!『それだけが、僕の世界』

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年末の日々は、あっという間に過ぎていきます。今日はもうクリスマス・イブで、街はすごい人出でした。3連休でしたし、この間にアジア映画の上映館に足を運ばれた方も多かったと思います。そして次、年末年始は何を見ようと思ってらっしゃるあなた、赤丸、それも三重丸ぐらいのオススメ作品があるので、ちょっとご紹介しましょう。主演のイ・ビョンホンがすごーくいい、そしてそれにも増してその弟を演じたパク・ジョンミンがすごぉぉぉぉぉーくいい韓国映画『それだけが、僕の世界』です。まずは基本データをどうぞ。

 

『それだけが、僕の世界』 公式サイト
2018/韓国/韓国語/120分/原題:그것만이내세상/英語題:Keys to the Heart
 監督:チェ・ソンヒョン
 主演:イ・ビョンホン、パク・ジョンミン、ユン・ヨジョン
 配給:ツイン
※12月28日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

ⓒ 2018 CJ E&M CORPORATION, JK Film ALL RIGHTS RESERVED

物語は、やさぐれた40歳の元プロボクサー、ジョハ(イ・ビョンホン)から始まります。ジョハは街でチラシ配りをしたり、元東洋チャンピオンであったことから、たまにボクシング・ジムから声がかかってスパーリングの相手役を務めたりしていますが、暮らしはかつかつ。家も家族もなく、ネットカフェに寝泊まりする毎日です。でも気に掛けてくれる親友はいて、今日も彼のおごりで焼き肉で一杯、とある店に入ったら、そこの店員のおばさんが彼の顔をまじまじと見つめてきました。「あんた....ジョハ?」何と、ずっと昔に別れたきりの母インスク(ユン・ヨジョン)でした。母はジョハの父の家庭内暴力に耐えられず、ジョハが中学生の時に家を出て漢江に身を投げようとしたところを助けられ、再婚してずっと行方が知れなかったのでした。その後ジョハの父は刑務所に入り、ジョハは中学生の頃から1人で生きてきたのです。

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母は責任を感じたのか、ジョハに一緒に住もうと提案します。宿無しのジョハにとっては渡りに船で、少々わだかまりはあるものの、母の家にやっかいになることにしました。ところがそこには、母が再婚後に生んだ26歳になる息子ジンテ(パク・ジョンミン)がいました。ジンテはサヴァン症候群と呼ばれる、知的障害はあるけれどもある分野ではものすごい才能を発揮するという特異な性質の青年でした。ゲームもジンテの得意分野で、入り浸る大家の高校生の娘と共にコントローラーを握ってゲーム三昧の毎日。最初は粗野なジョハにおびえていたジンテでしたが、徐々に心を開いてきます。またジョハも、ジンテの並々ならぬピアノ演奏の腕前を目のあたりにし、弟への認識を改めました。ところがそんな時、一家に暗い影が...。

 

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見どころは何と言っても、情けないイ・ビョンホンの姿。落ち目のボクサーというキャラは、ここのところ善人・悪人とも大物を演じてきたイ・ビョンホンにはそぐわない感じがするのですが、まるで別の俳優のように軽やかに演じています。格闘技選手と対戦しての見事なやられっぷり、ちょっと前屈みの姿勢でのビラ配り(と言うより押しつけ)ぶり、ジャージのフィット感などなど、”ビョン様”はいずこに、という感じで実に新鮮です。見ながら何度も、「うまい俳優さんだなあ」と舌を巻きました。ラストに到るまで、力まない演技で観客を上手に乗せてくれます。一箇所だけ、ちょっと違和感を覚えるシーンがあるのですが、これは脚本に無理があったようです。脚本もチェ・ソンヒョン監督によるもので、よくできているものの、少しだけ余計な部分もくっついてきてしまいました。

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イ・ビョンホンの演技と共に、いや、それ以上に観客にインパクトを与えるのが、弟ジンテ役のパク・ジョンミンの演技です。サヴァン症候群についてはほとんど知らなかったのですが、Wikiを見てみると様々な分野で特異な能力を発揮する人の例が挙げられています。ジンテはゲーム分野(映像認識と登場する事物の先読み能力、及び瞬発力)とピアノ演奏(一度聞いた音楽の再現能力)で異才を発揮するのですが、後者の方は音楽理解力や解釈力に疑問は残るものの、それを忘れさせてくれるのがパク・ジョンミンの演奏シーンです。撮影の3か月前からピアノを猛特訓した、とのことですが、数曲にわたる演奏シーンを指の吹き替えなしで演じる迫力は、観る者を圧倒します。オーケストラとの協奏曲もあり、観客としてはハラハラさせられるのですが、パク・ジョンミンの演技はそんな心配を吹き飛ばし、大いなる感動を観客に与えてくれるのです。


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パク・ジョンミンの演技には、以前『空と風と星の詩人~李東柱の生涯~』(2016)でも接していたものの、あの固く生真面目な活動家からは想像もできない変身ぶりで、一瞬たりとも過去のパク・ジョンミンを感じさせないジンテの姿は、「神ってる」としか言い様のない演技でした。こちらのインタビューを読むと、彼の役作りにかけた努力がよくわかります。でも、このインタビューページの写真はごくごく平凡な青年俳優という感じで、あの化けっぷりはどこに行った? と思ってしまいます。次作品が難しいでしょうが、またあの演技力をぜひ目にしたいものです。

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なお、タイトルになっている『それだけが、僕の世界』は、韓国ではよく知られている歌だそうで、ジェジュン(元「東方神起」でJYJとしても活躍、現在はソロ活動が中心。『天国への郵便配達人』(2009)など、映画にも出演しています)の持ち歌としても知られているのだとか。劇中でも印象的な使われ方をしていますが、それと共に印象的なのが、次々と登場するクラシックの名曲の数々。ジンテが憧れて、その演奏スタイルから何もかも真似してしまう女流ピアニスト(ハン・ジミン)とのエピソードもたっぷり描かれるので、2人の演奏でいろいろ聞くことができます。

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韓国では2018年上半期の興行収入第4位となった作品で、おそらく年間興収トップ10にも入ると思います。これまでの兄弟映画、イ・ジョンジェのちゃらんぽらんな兄貴とイ・ボムス演じる早老症の12歳が競演した『オー!ブラザーズ』(2003)や、柔道の試合中にケガで失明した弟とヤクザな兄貴(チョン・ジョンソクが素晴らしい! このブログでのご紹介はこちら)の話『あの日、兄貴が灯した光』(2016)などをかすかに思い起こさせる作品ではありますが、イ・ビョンホンとパク・ジョンミンの圧倒的な演技がそんな過去のイメージを吹き飛ばしてくれます。この面白さを、年末年始にぜひ味わって下さい。『それだけが、僕の世界』から始まる2019年がよいお年となるよう願って、最後に予告編を付けておきます。

イ・ビョンホン出演『それだけが、僕の世界』日本版予告編


「ラララ♫東南アジア[クラシックス]」の上映作品

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先日よしだまさしさんがご紹介下さったイベントのうち、「ラララ♫東南アジア[クラシックス]」をちょっと詳しくご紹介しておきます。まずは、国際交流基金アジアセンターの方が送って下さったご案内文書を貼り付けておきましょう。ポスター等の画像は、このブログがはめ込んだものです。

【特集上映】 開催ご案内
東京国際映画祭 CROSSCUT ASIA 提携企画
ラララ♫東南アジア[クラシックス]

[日程]2019年1月30日(水)〜2月2日(土)
[会場]アテネ・フランセ文化センター(東京・御茶ノ水) 公式サイト

【企画趣旨】第31回東京国際映画祭「国際交流基金アジアセンター presents CROSSCUT ASIA」では、「ラララ♪東南アジア」と題し、東南アジア各国の音楽を扱った新作映画を特集上映しました。その続篇となる本企画では時代を遡り、巨匠による名作や国民的ヒット作を揃えました。マレーシア、ミャンマー、タイ、フィリピン、インドネシアの5ヶ国からの、多彩な音楽に彩られた東南アジア映画をお楽しみください。 

【上映作品一覧】(全5作品・日本語字幕付き上映)
『わが義母』(1962|マレーシア、シンガポール|監督・主演:P・ラムリー) ★日本初上映
『プアンとペーン』(1983|タイ|監督:チャード・ソンスィー) ※35mmフィルム上映
『水かけ祭りの雨』(1985|ミャンマー|監督:マウンティンウー) ★日本初上映 ※35mmフィルム上映
『少女ルーペ』(1987|フィリピン|監督:リノ・ブロッカ) ※35mmフィルム上映
『オペラジャワ』(2006|インドネシア|監督:ガリン・ヌグロホ)

【作品詳細】

『わが義母』 ★日本初上映

IbuMertuaku.jpg

Ibu Mertuaku / My Mother-in-Law|1962|マレーシア、シンガポール|監督:P・ラムリー|117分|デジタル
1950〜60年代マレーシアの大スター、P・ラムリーが監督・主演した切ないラブストーリー。ラムリー演じるサックス奏者のカシムは、義母の反対に遭いながらも、富裕な家に育ったサブリアと結婚し慎ましく暮らしていた。しかし里帰り出産中の妻が亡くなったと義母から伝えられたカシムは、悲しみのあまり視力を失う。死後半世紀近く経つ今も人気を博すP・ラムリーの代表作の一つ。

『プアンとペーン』

Puen-Paeng|1983|タイ|監督:チャード・ソンスィー|132分|35mm (※プリント提供:福岡市総合図書館)
『傷あと』(1977)によりタイ映画史上初めて国外の映画祭(ナント三大陸映画祭)でグランプリを受賞し、その後も数多くの秀作を生み出したタイ映画の巨匠チャード・ソンスィーによる、熱情と悲恋の物語。1930年代タイの農村を舞台に、美人姉妹のプアンとペーン、孤児として育ったローの三人のあいだで行き交う愛の姿が、伝統的な歌曲・踊り・影絵芝居を交えながら綴られる。

『水かけ祭りの雨』 ★日本初上映

Thingyan moe Poster

Thingyan Moe|1985|ミャンマー|監督:マウンティンウー|126分|35mm
ミャンマーの正月に催される伝統的な水かけ祭りを背景に、貧しいピアニストと裕福な家の娘との恋模様を描き出す。マンダレーの地元民の協力のもと大規模なロケーション撮影が行われ、当時の祭りの様子が記録された貴重な作品でもある。本作に登場する数々の楽曲はミャンマーの人々なら誰でも知る有名ナンバー。現在にいたるまで時代を超えて愛される国民的映画である。

『少女ルーペ』

 

Pasan ko ang daigdig / World on My Shoulders|1987|フィリピン|監督:リノ・ブロッカ|127分|35mm (※プリント提供:福岡市総合図書館)
フィリピン映画の伝説的監督、リノ・ブロッカによるスター誕生物語。貧しい家庭に生まれ、屑拾いで生計を立てていた少女ルーペは、オーディションでの優勝を契機に、ナイトクラブで歌手としてのキャリアをスタートさせる。主演はフィリピン音楽界の大スター、シャロン・クネータ。彼女の美しい歌声を存分に堪能できる、フィリピン歌謡映画の精華。

『オペラジャワ』

Opera Jawa poster.jpg

Opera Jawa|2006|インドネシア|監督:ガリン・ヌグロホ|120分|デジタル
古典ジャワ演劇を大胆に翻案し、ガムランも舞踏も現代美術も織り交ぜた一大ミュージカル映画。インドネシアの一線で活躍する全ジャンルのアーティストとの協働で制作された。かつてはダンサー、今は陶器商として細々と暮らす夫婦を主役に、壮大な「ラーマーヤナ物語」の虚実が交錯する。ヌグロホが多彩なキャリアのなかで一貫して続けてきた映画と音楽の挑戦の、集大成たる作品。

【上映スケジュール】
1月30日(水) 16:15 『プアンとペーン』(132分)
        19:00 『少女ルーペ』(127分)

1月31日(木) 16:20 『水かけ祭りの雨』(126分)
        19:00 『オペラジャワ』(120分)

2月1日(金) 15:50 『少女ルーペ』(127分)
        18:30 『プアンとペーン』(132分)

2月2日(土) 11:20 『水かけ祭りの雨』(126分)
       14:00 『オペラジャワ』(120分)
                  16:30 『わが義母』(117分)
                  18:30 シンポジウム(65分予定・シンポジウムのみ入場無料) 
ゲスト=カレン・チャン(アジアン・フィルム・アーカイヴ エグゼクティヴ・ディレクター)、
            石坂健治(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)

[主催]国際交流基金アジアセンター|アテネ・フランセ文化センター [特別協力]東京国際映画祭
[協力]福岡市総合図書館|Shaw Brothers|Yee Myint Film Company|Cherdchai Productions|Viva Communications, Inc.|Garin Workshop

■料金(当日券のみ、各回入れ替え制)
一般=1300円|学生/シニア=1100円|3回券(一般・学生・シニア共通)=2700円
アテネ・フランセ文化センター会員=800円

▼CROSSCUT ASIA」紹介
「国際交流基金アジアセンター presents CROSSCUT ASIA」とは?
東京国際映画祭の新たな部門として2014年に創設された「CROSSCUT ASIA」では、アジアの国、監督、テーマなどに焦点を当て、アジアの現在(いま)を鋭く切り取った珠玉の映画を特集しています。これまで、「魅惑のタイ」、「熱風!フィリピン」、「カラフル!インドネシア」、「ネクスト!東南アジア」、「ラララ♪東南アジア」をテーマに実施してきました。第3弾以降は、続篇上映企画をアテネ・フランセ文化センターにて開催しています。
国際交流基金アジアセンターwebサイト 

[会場]
アテネ・フランセ文化センター
東京都千代田区神田駿河台2-11 アテネ・フランセ4F アクセス
※JR御茶ノ水・水道橋駅から徒歩7分
TEL. 03-3291-4339(13:00-20:00)

♫  ♫  ♫  ♫  ♫  ♫  ♫

「クラシック」というネーミングにふさわしい、P.ラムリーの監督主演による1962年の作品『義母』のほか、1980年代の作品が3本、そして12年前のガリン・ヌグロホの監督作『オペラ・ジャワ』というラインアップです。この「ラララ♫東南アジア」の対象を過去作品にまで広げてしまうと、候補作が山ほどあるのが東南アジア。P.ラムリーの主演作はほとんどがそうですし、マレーシアはほかにも、1990年代に歌手であるアウィとエラ・ファジラ&ジアナ・ザイン主演の『Sembilu(竹の刀)』(1994)シリーズが大ヒットするなど、いっぱいミュージカルというかポップス&ロック映画があります。インドネシアも、エルフィ・スカエシやロマ・イラマが主演するダンドゥット映画がたくさん作られていますし(エルフィ主演の『Cubit Chubitan(つねりっこ)』(1979)は最高!)、タイはミット・チャイバンチャー主演の『Monrak Luk Thung(田舎の恋の魅惑)』(1970)を筆頭としたルークトゥン映画が数え切れないほど、というわけで、東南アジアは全域ラ・ラ・ランド&ラ・ラ・アイランドなのでした。このシリーズが続くことを願って、『Sembilu』のジアナ・ザインの素晴らしい歌唱シーン(でも、彼女は仇役なんです、かわいそうに...)を付けておきます。いつか、日本のスクリーンで見たいですね~。

Track 08 Anggapanmu – Ziana Zain (Petikan Filem Sembilu (1) 1994)  


2019年は『バジュランギおじさんと、小さな迷子』から<1>

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2018年は、インド映画の日本上映作品が豊富な年でした。昨年末の12月29日公開の『バーフバリ 王の凱旋』に始まって、4月6日公開の『ダンガル きっと、つよくなる』、6月1日の『バーフバリ 王の凱旋』完全版公開、7月21日公開のドキュメンタリー映画『人間機械』、8月31日公開の『マガディーラ 勇者転生』、10月6日公開のドキュメンタリー映画『あまねき調べ』、11月23日の『ムトゥ 踊るマハラジャ』デジタルリマスター4Kステレオ版公開、そしてトリは12月7日公開の『パッドマン 5億人の女性を救った男』と、かなりの盛況ぶりでした。こうなると2019年が俄然楽しみになってくるのですが、今のところはっきりしているのは1月18日(金)公開の『バジュランギおじさんと、小さな迷子』だけ。かすかに聞こえてくるタイトル名はあるのですが、まだ情報リリースまでに到っていないようです。

というわけで、まずは『バジュランギおじさんと、小さな迷子』をイチオシしてヒットしてもらい、次に続く作品に弾みをつけようと思います。この作品のデータからどうぞ。

『バジュランギおじさんと、小さな迷子』 公式サイト
2015/インド/ヒンディー語/159分/原題:Bajrangi Bhaijaan
 監督:カビール・カーン
 主演:サルマン・カーン、ハルシャーリー・マルホートラー、カリーナ・カプール、ナワーズッディーン・シッディーキー
 配給:SPACEBOX
※2019年1月18日(金)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー 

映画は、パキスタン北部の緑豊かな山あいにある、牧畜の村から始まります。パキスタン対インドのクリケットの試合に夢中になっていた村人たちの中にいた妊婦が産気づき、かわいい女の子を出産しました。ところが、シャヒーダーと名付けられたこの女の子は言葉を発することができず、6歳になっても何もしゃべらないまま。心配した両親はあれこれ試みた結果、インドのデリーにある聖者廟が霊験あらたかだ、という話を聞いて、母親はシャヒーダー(ハルシャーリー・マルホートラー)を連れて列車でデリーにやってきます。その帰途、たまたまみんなが寝静まった夜に列車が国境近くで一時停止している時、やってきた山羊の子を見ようと列車を降りてしまったシャヒーダーは、動き出した列車に取り残されてしまいました。叫んで母に知らせようにも声が出ないままで、列車はそのまま国境を越えてパキスタンへ。母親が気づいた時には列車はもう引き返せず、泣く泣く母親はパキスタン側から捜査を依頼することになりました。

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明くる朝目覚めたシャヒーダーは、賑やかなハヌマーン神のお祭りに遭遇しました。そこで踊っている青年(サルマン・カーン)を見たシャヒーダーは、このおじさんなら信頼できる、と彼について行くことに。その青年はパワン・クマール・チャトゥルヴェーディーと言い、ハヌマーン神に心から帰依する正直者でした。現在は亡き父の友人でデリー在住のダヤーナンド・パーンデー(シャラト・サクセーナ)宅に居候するパワンは、ダヤーナンドの娘ラシカー(カリーナ・カプール)と恋仲でしたが、就職しないと結婚させないと言われ、就活に努力している最中でした。気のいいパワンは自分を慕う幼い少女を捨てておけず、「ムンニー」と名付けてデリーへ連れて帰ります。口のきけない「ムンニー」でしたが、ひょんなことからパキスタン出身だとわかり、紆余曲折を経てパワンはムンニーを家に帰すべく、パスポートもヴィザもないのにパキスタンに入ろうとします...。

 

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本作の見どころはまず、ハヌマーン信仰と結びついた主人公パワンのキャラ。ハヌマーンはインドの古代叙事詩「ラーマーヤナ」に出てくるサルの武将で、森で隠棲生活を送っていたラーマが妻シーターをランカー島の魔王ラーヴァナに誘拐され、その行方を弟のラクシュマナと捜している時に出会ったサルの王ヴァーリンに仕えています。このハヌマーンは風の神とアプサラ(天女)の子とされており、超人的な力を持っていて空も飛べるスーパーお猿なのです。というわけで、ハヌマーンは別名バジュラング(屈強な(者))、あるいはバジュラングバリー(屈強で力のある(者))と呼ばれています。本作の原題にある「バジュランギー」は「バジュラングの」「ハヌマーンの」という意味で、「バーイージャーン」は「兄貴」というような意味です。邦題では「バジュランギおじさん」となっていますが、なぜ「おじさん」なのかは映画を見ていただければわかりますのでお楽しみに。

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このハヌマーンは、スーパーお猿であると同時に、ラーマに忠誠を尽くす正直者、というイメージも持っており、インドのヒンドゥー教三大神のひとりヴィシュヌの化身であるラーマの前にひざまづいて胸を開き、自分の心にはあなたがいる、と忠誠心を見せている絵もよく見かけます。こうして、ハヌマーンの異名を持つ主人公パワンは、正直の上に「バカ」がつくほどの好人物として描かれているのです。また、シャヒーダーがパワンと出会うハヌマーン神のお祭りは、ハヌマーン・ジャヤンティ(ハヌマーン生誕祭)と呼ばれ、毎年3月か4月にハヌマーン信奉者によって祝われます。ハヌマーンの信奉者は、特にインド式レスリング(『ダンガル』に出て来たクシュティー)をやっている人に多く、勇猛なハヌマーンにあやかろうと、劇中でも見られるような猿の扮装をして祝うのです。


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なお、あのシーンではハヌマーンの扮装をした人たちが「セルフィーを撮ろう(♪チャル・ベーター、セルフィー・レー・レー・レー)」、つまり「自撮りをしよう」と歌っていましたが、あれは2014年5月に就任したナレーンドラ・モーディー首相が何かというと「セルフィーを撮ろう」とカメラ(スマホ)を構えるため、この映画がインドで公開された頃その言い方が流行していたことによるものです。最後に、ハヌマーンのいろいろな画像を付けておきましょう。

ラーマ(中央)と妻のシーター、弟のラクシュマナの前に跪くハヌマーン。

胸を開けて見せるハヌマーン。

傷ついたラクシュマナのためにヒマラヤ山中に薬草を取りに行き、山ごと引き抜いてきたハヌマーン。あとできちんと返しに行ったそうです(^^)。


『バジュランギおじさんと、小さな迷子』の背景となるハヌマーンのことをもっと知りたい方は、日本とインドの合作アニメ『ラーマーヤナ ラーマ王子伝説』(1993)がちょうど上映中の劇場がありますので、ぜひお出かけ下さい。横浜市西区にあるシネマノヴェチェントで、上映時間等はこちらでご確認いただけます。ハヌマーンはこの作品だけでなく、『パッドマン 5億人の女性を救った男』や『PK ピーケイ』等々、いろんな映画に登場しています。この機会に憶えて、『バジュランギおじさんと、小さな迷子』をたっぷり楽しんで下さいね。


 

2019年は『バジュランギおじさんと、小さな迷子』から<2>

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新年おめでとうございます。Naya saal mubarak ho! 新年快樂、萬事如意、富貴吉祥、年年有餘。2019年初日は、風邪引きさんで半分寝て過ごしました。皆様には、風邪ウィルスのお年玉は来ないことを願っています。一昨日から喉が痛くて薬を飲んでいたのですが、そのせいか一昨日アップした記事も読み返してみると抜けや間違いが多く、今、加筆訂正しました。すみません。

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さて、『バジュランギおじさんと、小さな迷子』ですが、これはインドとパキスタンの微妙な関係にも基づいたストーリーになっています。インドとパキスタン、それにバングラデシュは、かつては英領インドとして1つの国を形成していました。しかしながら、巨大国家をアジアに残したくなかったイギリス側の思惑もあって、ムハンマド・アリー・ジンナーを指導者とする全インド・ムスリム連盟は、分離国家への道を歩み始めます。こうして、1947年8月14日に今のパキスタンとバングラデシュが東西に分かれたイスラーム教国家パキスタンとして、そして同年8月15日にインドが世俗国家(国の宗教を定めない国家)として独立します。その後、パキスタンになる地域に住んでいたヒンドゥー教徒やシク教徒はインドへと移動を開始し、また、インド側のイスラーム教徒の中からも、新生パキスタンに移住する人々が大勢現れました。その移動の時、特に西側の新しい国境近辺では殺戮事件が起こり、ヒンドゥー教徒、イスラーム教徒共にたくさんの人々が犠牲になりました。

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その後、インドとパキスタンにまたがるカシミールの帰属を巡り、1947年の独立後しばらくして第一次インド・パキスタン戦争が勃発、また、1965年には中印国境紛争を受けて第二次印パ戦争が、そして、東パキスタンと呼ばれていた地域がバングラデシュとして独立する時に第三次印パ戦争となります。こんな風に、インドとパキスタンはほぼ同じ民族でありながら、三度の戦争と数え切れないぐらいの小競り合いを起こしているのです。その間に、インドでもパキスタンでも兵士を中心に亡くなった人が多くいるため、互いに”敵”として認識している人が多いのも事実です。このあたりのことは、劇映画『ミルカ』(2013)やドキュメンタリー映画『戦争と平和-非暴力から問う核ナショナリズム』(2002)を見ていただくと、多少でもわかっていただけるのでは、と思います。

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現在でも、インドの人々の中には「反パキスタン」に凝り固まっている人も見受けられます。クリケットの印パ戦での過激な応援ぐらいはまだいいのですが、中には「イスラーム教徒はパキスタンのスパイだ」と言ったりする人もいて、イスラーム教徒は常に厳しい視線にさらされています。本作は、そういった現状に純粋無垢な「バジュランギおじさん」を投入することによって、宗教は違っても心は一つ、同じ人間だ、ということを訴えていきます。それをわからせる手段として、本作では挨拶のジェスチャーが使われているのですが、ヒンドゥー教徒でバジュランギバリーことハヌマーンの信奉者である主人公パワンの挨拶は、両手を合わせて合掌の形にし、「ジャイ・シュリー・ラーム(ラーマ様を称えよ)」というものです。これに対しイスラーム教徒の挨拶は、手を下のような形にして「サラーム(平安を)」または「アーダーブ(ご挨拶を)」と言います。この宗教によって違う挨拶が、劇中では非常にうまく使われています。そのあたりも、しっかりと見てみて下さいね。


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本作の監督であり、脚本も担当しているカビール・カーンは、劇映画第1作『Kabul Express(カーブル急行)』(2006)から始まって、『New York(ニューヨーク)』(2009)、『タイガー 伝説のスパイ』(2012)そして本作と、「国境を越える人々」を描いてきた監督です。中でも本作は特に脚本が巧みで、主演であるサルマン・カーン(このカタカナ書きですが、これまで一貫して「サルマーン・カーン」と表記されてきたので、今回も踏襲してほしかったです、残念!)にピッタリのキャラクターが作り上げられています。さらに、彼の恋人ラシカー役のカリーナ・カプール、そして、パキスタンで逃亡をせざるを得なくなったパワンとムンニーを助ける映像ジャーナリスト、チャンド・ナワーブを演じるナワーズッディーン・シッディーキーも役にハマっており、犯罪的にかわいいシャヒーダー/ムンニー役のハルシャーリー・マルホートラと共に映画を魅力的なものに仕上げています。さらには、ラシカーの父親役シャラト・サクセーナに、パキスタンで逃亡する二人を助けるモスクの責任者役オーム・プリーも、非常にいい味を出しています。さすが、歴代興収第4位の作品だけありますね。

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公式サイトはこちらです。1月18日(金)の公開ですので、どうぞお楽しみに!

インド映画自主上映会:テルグ語映画『NTR Kathanayakudu』

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皆様、楽しいお正月を過ごされましたでしょうか。私は前回の記事に「風邪ひきさん」状態と書いたのですが、そんな生やさしいものではなく、三が日+αで風邪のフルコースをやる羽目になってしまいました。喉の痛み→鼻水→発熱→咳と、おせちよりも薬を食べていた方が多かったような...。おっと、日本語では薬は「飲む」でしたね。「食薬」は広東語でした。毎度のことながら、風邪にかかる時は急転直下、治る時は亀の歩みで困ったものです。

さて、そんな薬でボーッとした頭なので、ブログ記事も書けるはずもなく、と思っていたら、Periploさんがインド映画自主上映会の案内を送ってきて下さいました。ありがたや、ありがたや、というわけで、ほぼコピペさせていただきました。

NTR Kathanayakudu.jpg

『 NTR Kathanayakudu(NTR ザ・ヒーロー)』
 2019/テルグ語/176分/英語字幕
 監督:クリシュ
 主演:バーラクリシュナ、ヴィディヤー・バーラン、ラーナー・ダッグバーティ
■日時:2019年1月12日(土)午後 4:30~
■会場:千葉県市川市、イオンシネマ市川妙典 アクセス
■料金:大人2,700円
■主催:インドエイガドットコム HP 

NTR: Kathanayakudu Poster

Peroploさんの詳しいサイトはこちらです。NTR、またはNTラーマラーオと呼ばれる人気俳優であり、アーンドラ・プラデーシュ州を基盤とする政治家、州首相でもあった主人公の生涯が紹介されているほか、今回の作品で登場する人物一覧も載っていて、とてもわかりやすいです。主人公のNTRを演じるバーラクリシュナはNTRの六男(何と、最初の妻との間に12人も子供がいた!)であり、『バードシャー テルグの皇帝』(2013)の主演男優NTRジュニアは四男の息子等々、いろいろ詳しくわかってきますので、ぜひご参照下さい。以下に、Periploさんが送って下さったコメントを付けておきます。

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1月9日(水)現地公開の本作と、2月7日(木)現地公開予定の後編『NTR Mahanayakudu』の二部構成の大作です。バーラクリシュナ主演作は、ファンのためだけの作品と、志の高い力作との落差が激しく、翻弄されます。数年前のカーヴェリ川長治さんのこちらのブログにも、〈AP州では子供さえ「バーラクリシュナの映画はつまらない」と揶揄するほど〉という現地人の声がありました。最初にこの作品の立ち上げを聞いた際には多分前者コースだろうと予想していたのですが、監督が交代し、スターキャストが膨らみ、気がつけば只ものではない雰囲気が感じられるようになりました。日本人のファンの方々が期待するであろうチャンドラバーブ・ナーユドゥ(CBN)役のラーナー・ダッグバーティですが、出番はむしろ後編の方になるかもしれません。ともかく、現職の州首相であるCBNをどう物語世界に取り込むかは本当に気になります。音楽はMMキーラヴァーニで、カッコいい仕上がりです。

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PeriploさんのHPには、NTRの様々な画像が集められていますが、ここにもインド国立映画アーカイブで取得してきた、NTRの素顔の写真を付けておきましょう。


いわゆる「お役者顔」ですね。白塗りというか、顔をちょっと青めの白粉でお化粧し、クリシュナ神の衣装をまとうと、本当に神様ではないのか、と思われるぐらいオーラが出て来ます。1980年代半ばの「Asiaweek」誌に、NTRがクリシュナ神に扮した姿の神像を作り、村人たちがそれを拝んでいる、という記事が出て、半分あきれ、半分感心したものでしたが、神様映画でのイメージを政治にも巧みに使い、隣の州タミル・ナードゥ州の州首相だったMGRと並ぶ人気を誇った政治家でもありました。


また、今回、『バーフバリ』のラーナー・ダッグバーティが扮するチャンドラバーブ・ナーイドゥは、一度実物を見たことがあります。上の写真は、1999年1月にハイダラーバードで開かれたインド国際映画祭のオープニング・セレモニーの様子なのですが、左端に立っているのがチャンドラバーブ・ナーイドゥです(20年前の写真なので、若いですね)。彼から右へ3人目は、ボリウッドの伝説的な俳優であり、映画監督でもあったデーウ・アーナンド、その右は『ムトゥ 踊るマハラジャ』のミーナです。華やかな映画界と政界の内幕がどのくらい描かれているのか、『 NTR Kathanayakudu(NTR ザ・ヒーロー)』楽しみですね。予告編を付けておきます。

#NTR Official Trailer | #NTRKathanayakudu #NTRMahanayakudu | Nandamuri Balakrishna | Krish


インド映画『ボース―忘れられた英雄』特別記念上映会

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大阪大学名誉教授の溝上先生から、お知らせをいただきました。いただいたチラシをスキャンし、そのまま貼り付けておきます。

監督のシャーム・ベネガルは『芽ばえ』(1974)や『ゴアの恋歌』(1985)等の作品で日本でもお馴染みですが、彼はインドの歴史にも深い興味を抱いているため、本作の9年前に撮った『The Making of Mahatma(マハートマーの形成)』に続き、インド現代史の主役としてスバーシュ・チャンドラ・ボースを取り上げたのではないかと思われます。1939年のガーンディーとの会見から始まり、飛行機事故で亡くなるまでをフィクションもまじえながら丁寧に描いているため、208分という超長尺作品になっていますが、興味がおありの方はぜひどうぞ。主役のボースは、ヒンディー語やマラーティー語映画の他、『神様がくれた娘』(2011)などの南インド映画にもよく出演しているサチン・ケーデーカルが演じています。上記の出演者リストに挙げられた俳優の他、ソーヌー・スードなども出演しています。お申し込みは上のチラシにあるように、メールで参加者氏名をvcc.tokyo@mea.gov.inまでお送り下さい。満員になった時だけ、お断りの返信メールが来るそうです。その他、注意書きもありますので、上のチラシを拡大して、よくお読みになって下さいね。

下に予告編を付けておきます。流れている歌は、『女神は二度微笑む』でも歌われていたタゴール・ソング「Ekla Cholo Re(一人で歩め)」です。

Netaji Subhas Chandra Bose: The Forgotten Hero TRAILER || Sachin Khedekar & Divya Dutta



ドキュメンタリー映画『獄友(ごくとも)』上映と討論

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専修大学の土屋先生から、ご案内をいただきました。

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ドキュメンタリー上映と討論

金聖雄監督『獄友』(2017年、100分)

殺人犯として投獄され17年半~48年ものあいだ獄中生活を送った5人を描くドキュメンタリー。彼らは、自分たちのことを「獄友(ごくとも)」と呼び、獄中での野球や毎日の食事や仕事のことを懐かしそうに語り、笑い飛ばす。そこには、同じ殺人犯という濡れ衣を着せられた「冤罪被害者」という立場だからこそわかり合える時間があった。そしてなぜ「自白」したのか、獄中で何があったのか、娑婆に出てからのそれぞれの人生と友情を追う。『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』『袴田巖 夢の間の世の中』に次ぐ作品。

日時:2019年1月19日(土)2:30~
上映(100分)のあと、監督のトークがあります
場所:専修大学神田校舎(神保町・九段下下車)1号館301教室
主催:視覚文化研究会(専修大学社会科学研究所グループ研究) 

監督の言葉
「なぜ再審が始らないのだろう」「なぜ彼らはあんなにまっすぐに生きているんだろう」2本の映画をつくって、今考えることは、様々な「なぜ!?」だった。いつも言うが、私はジャーナリストでもなく冤罪専門の映画監督でもない。何か使命感に駆られて映画をつくっているわけではない。それでも映画づくりの中で嫌と言うほど権力の非道を思い知らされた。同時にそれらを引き受けて生きる人たちの魅力に引きつけられて映画をつくってきた。「また冤罪映画!?」と思う人もいるだろう。しかしどうしても描かなければならないものがある。彼らは人生のほとんどを獄中で過ごした。いわれの無い罪を着させられ、嘘の自白を強要され、獄中で親の死を知らされた。奪われた尊い時間は決して取り戻すことができない。しかし、絶望の縁にいたはずの彼らは声を揃えて言うのだ。「"不運"だったけど、"不幸"ではない、我が人生に悔いなし」と。
『獄友』公式HP より
プロデューサー:陣内直行、監督:金聖雄(キムソンウン)、撮影:池田俊己・渡辺勝重、音楽:谷川賢作、録音:吉田茂一、制作・配給:Kimoon Film、撮影期間:2010 年12 月~2017 年8 月

話題作ですので是非この機会にご覧下さい。
無料・申し込み不要
問い合わせ:土屋昌明研究室(tuwuchangming@yahoo.co.jp )

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予告編を付けておきます。

映画「獄友」予告編


2018年中国映画興収トップ12

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そろそろ、各国の2018年興行収入が発表され始めました。まずは、こちらのサイトで見つけた中国での2018年映画興行成績からどうぞ。いつもならトップ10にするのですが、今回は12位までがほぼ同じ稼ぎ高だったのと、11位と12位が中国語映画だったので、その2本も入れ込みました。

2018年中国国内興行成績トップ12
(アジア映画以外は予告編を省略)

1.『オペレーション:レッドシー(紅海行動)』 36億4944万元(約58億円)
  監督:林超賢(ダンテ・ラム)
  主演:張譯(チャン・イー)、 黄景瑜 (ホアン・ジンギュ)、 海清(ハイ・チン)
  日本公開:2018年9月22日

命を懸けて救い出す。 『オペレーション:レッド・シー』 予告

2.『僕はチャイナタウンの名探偵2(唐人街探案2)』 33億9666万元(約54億円)
  監督:陳思誠(チェン・スーチェン)
  主演:王宝強(ワン・パオチャン)、劉昊然(リウ・ハオラン)、肖央(シャオ・ヤン)
  日本公開:2018東京・中国映画週間(10.19-26)で上映

DETECTIVE CHINATOWN 2 《唐人街探案2》Regular Trailer (Opens in Singapore on 22 February 2018)

3.『ニセ薬じゃない!(我不是薬神)』 30億9691万元(約50億円)
  監督:文牧野(ウェン・ムーイエ)
  主演:徐峥(シュー・チェン)、王传君、周一围
  日本公開:2018東京・中国映画週間(10.19-26)で上映

电影《我不是药神》 Dying to Survive 2018 中文版预告片

4.『西虹市首富』 25億4625万元(約41億円)
  監督:闫非、彭大魔
  主演:沈腾、宋芸樺、張一鳴

西虹市首富 Hello Mr. Billionaire (2018) 中文版预告片

5.『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』 23億9049万元(約38億円)
  監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
  主演:ロバート・ダウニーJr.、クリス・ヘムズワース
  日本公開:2018年4月27日

6.『捉妖記2(モンスター・ハント2)』 22億3665万元(約36億円)
  監督:許誠毅
  主演:梁朝偉(トニー・レオン)、白百何(バイ・バイホー)、井柏然(ジン・ボーラン)

《捉妖記2》電影預告 2018大年初一 「捉」你笑口常開

7.『アクアマン』 19億5800万元(約31億円)
  監督:ジェームズ・ワン(温子仁)
  主演:ジェイソン・モモア、アンバー・ハード、パトリック・ウィルソン
  日本公開:2019年2月8日(金)公開予定

8.『ヴェノム』 18億7037万元(約30億円)
  監督:ルーベン・フライシャー
  主演:トッド・マクファーレン、ジェフ・ピンクナー
  日本公開:2018年11月2日

9.『ジュラシック・ワールド/炎の王国』 16億9550万元(約27億円)
  監督:J・A・バヨナ
  主演:クリス・ブラット、ブライス・ダラス・ハワード
  日本公開:2018年7月13日

10.『レディ・プレーヤー1』 13億9545万元(約22億円)
  監督:スティーヴン・スピルバーグ
  主演:タイ・シェリダン、オリヴィア・クック
  日本公開:2018年4月20日

11.『后来的我們』 13億6394万元(約22億円)
  監督:劉若英(レネ・リウ)
  主演:井柏然(ジン・ボーラン)、周冬雨(チョウ・ドンユイ)、田壮壮(ティエン・チュアンチュアン)

後來的我們 | 正式預告 [HD] | Netflix

※『僕らの先にある道』というタイトルで、日本のNetflixサイトで見られます。

12.『一出好戯』 13億5131万元(約22億円)
  監督:黄渤(ホアン・ボー)
  主演:黄渤(ホアン・ボー)、舒淇(スー・チー)、王宝強(ワン・パオチャン)

黄渤/舒淇 《一出好戏》 The Island (2018) 中文版预告片


2018年インド映画国内興収トップ10

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IMDbのこちらのサイトに基づき、インド映画の2018年国内興収トップ10をリストアップしてみました。Yahoo!のデータとは違っているものがあったりしますが、悪しからずご了承下さい。

★  ★  ★  ★  ★  ★  ★  ★  ★  ★

2018年インド映画国内興行収入トップ10

1.『2.0』 40億100万ルピー
  言語:タミル語
  監督:S.シャンカル
  主演:ラジニカーント、アクシャイ・クマール、エイミー・ジャクソン、アーディル・フセイン
※『ロボット』(2010)の続編。CG処理に時間がかかり、当初予定より公開がだいぶ遅れました。日本の配給会社さんも、複数社が興味を示しておられたのですが、さて。

2.0 - Official Trailer [Hindi] | Rajinikanth | Akshay Kumar | A R Rahman | Shankar | Subaskaran

2.『Sanju(サンジュー)』 34億ルピー
  言語:ヒンディー語
  監督:ラージクマール・ヒラーニー
  主演:ランビール・カプール、ヴィッキー・カウシャル、パレーシュ・ラワル、ソーナム・カプール
※現役俳優サンジャイ・ダットの伝記映画。芸達者な俳優たちがそっくりさんに扮して、親子の情愛や友情、各時代と映画界の内幕を描く良質な作品に仕上がったのですが、やはり日本人観客むけとは言いがたいようで....。

Sanju | Official Trailer | Ranbir Kapoor | Rajkumar Hirani | Releasing on 29th June

3.『Padmawat(パドマーワト)』 29億2600万ルピー
  言語:ヒンディー語
  監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー
  主演:ディーピカー・パードゥコーン、ランヴィール・シン、シャーヒド・カプール、アディティ・ラーオ・ハイダリー
※重厚な歴史映画。日本のある配給会社にも売り込みがあったのですが、日本人にはまったく馴染みのない13世紀のインド王朝の話なので、買い付けられなかった模様。

Padmaavat | Official Trailer | Ranveer Singh | Shahid Kapoor | Deepika Padukone

4.『Simba(シンバ)』 19億300万ルピー
  言語:ヒンディー語
  監督:ローヒト・シェーッティー
  主演:ランヴィール・シン、サーラー・アリー・カーン、アジャイ・デーウガン
※アジャイ・デーウガンの正義の警官シリーズ『Singham』(スーリヤ主演のタミル語映画のリメイク)のスピンオフ作品。サーラー・アリー・カーンはサイフ・アリー・カーンと前妻アムリター・シンの娘で、少し前に『Kedarnath(ケーダールナート)』でデビューしたばかり。

Simmba | Official Trailer | Ranveer Singh, Sara Ali Khan, Sonu Sood | Rohit Shetty | December 28

5.『Race 3(レース3)』 16億6100万ルピー
  言語:ヒンディー語
  監督:レモ・デスーザ
  主演:サルマーン・カーン、アニル・カプール、ボビー・デオル、ジャクリーン・フェルナンデス
※2018年のヒンディー語映画のトレンドの1つが、過激なアクション映画。「レース」シリーズにサルマーン・カーンが初参戦、過激なアクションと華麗なダンスシーンを見せました。

Race 3 | Official Trailer | Salman Khan | Remo D'Souza | Releasing on 15th June 2018 | #Race3ThisEID

6.『Sarkar(政府)』 15億800万ルピー
  言語:タミル語
  監督:A.R.ムルガダース
  主演:ヴィジャイ、キールッティ・スレーシュ、ヴァララクシュミ・サラトクマール
※ヴィジャイ強し! 昨年の『マジック』に続き、今年も堂々ランクイン。

Sarkar - Official Trailer Tamil | Thalapathy Vijay | A.R Murugadoss | A.R. Rahman | 2018

7.『タイガー・バレット(Baaghi 2)』 16億700万ルピー
  言語:ヒンディー語
  監督:アフメド・カーン
  主演:タイガー・シュロフ、ディシャ・パタニ(ディシャー・パターニー)
※1月15日に日本版DVD発売。原題の意味は「反逆者2」で、2016年作品の続編。アマゾン沼のサイトはこちら

Baaghi 2 Official Trailer | Tiger Shroff | Disha Patani | Sajid Nadiadwala | Ahmed Khan

8.『Thugs of Hindostan(インドのタグたち)』 13億ルピー  言語:ヒンディー語

  監督:ヴィジャイクリシュナ・アーチャーリヤ
  主演:アーミル・カーン、アミターブ・バッチャン、カトリーナ・カイフ、ファーティマー・サナー・シャイク
※期待のアーミル・カーン作品でしたが、ふたを開けてみれば『パイレーツ・オブ・カリビアン』もどき、等々さんざんな映画評の嵐に。

Thugs Of Hindostan - Official Trailer | Amitabh Bachchan | Aamir Khan | Katrina Kaif | Fatima

9.『Badhaai Ho(お祝いを)』 13億6000万ルピー
  言語:ヒンディー語
  監督:アミト・ラヴィンドロナート・シャルマー
  主演:アーユシュマーン・クラーナー、サニヤー・マルホートラー、ニーナー・グプター
※ヒンディー語映画の今年のもう一つのトレンド、「低予算映画の大ヒット」の代表格。製作費は3億ルピーで、『Thugs of Hindostan』の9分の1。

‘Badhaai Ho’ Official Trailer | Ayushmann Khurrana, Sanya Malhotra | Director Amit Sharma

10.『Rangasthalam(舞台)』 15億700万ルピー
  言語:テルグ語
  監督:スクマール
  主演:ラーム・チャラン、サマンサ・ルス・プラブ、アーディ、プラカーシュ・ラージ
※『マガディーラ 勇者誕生』(2009)のラーム・チャラン主演作。相手役は『マッキー』のサマンサ・ルス・プラブ。

Rangasthalam Theatrical Trailer | Ram Charan | Samantha | Aadhi | DSP | #RangasthalamTrailer

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日本版DVDの発売はもう1作品予定されており、ヴィクラムとエイミー・ジャクソン主演のタミル語映画『I』(2015)も『マッスル 踊る稲妻』 というタイトルで2月1日に発売されます。アマゾン沼のサイトはこちらです。拙ブログでのご紹介はこちらで、公開時にチェンナイで見た時のものです。DVDソフトは一昔前のラジニカーント作品か、と思うようなダサい邦題ですが、映画自体はすごい力作で、かつ非常に特異な作品となっています。監督名が今度も「シャンカール」と誤記されていますが、正しくは「シャンカル」ですので念のため。日本では、一度誤記されると訂正することがほとんど不可能ですので、配給会社様、ソフト発売会社様、何とぞ不要な音引きは入れないようお願い致します。カタカナ表記、いつでもお手伝い致しますので(ヒンディー語以外は専門家にうかがって、お知らせ致します)、ご連絡下さい。

 

 

インド映画自主上映会:テルグ語映画とマラヤーラム語映画

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Periploさんからお知らせをいただきました。今度の土&日、インド映画の自主上映会が続けて行われます。

『F2 Fun & Frustration』

F2 Fun and Frustration.jpg

2019/テルグ語/148分/英語字幕
 監督:アニル・ラーヴィプーディ
 主演:ヴェンカテーシュ、ワルン・テージ、タマンナー
■日時:2019年1月19日(土)午後 4:30~
■会場:千葉県市川市、イオンシネマ市川妙典 アクセス
■料金:大人2,800円
■主催:インドエイガドットコム HP 
Peroploさんの詳しいご紹介はこちら。Periploさんからいただいたコメントによると、「『F2 Fun & Frustration』は、サンクラーンティのホリデーシーズンをあてに製作された肩の凝らないコメディーで、予想以上にヒットしているそうです。主演の1人ワルン・テージは注目していいと思います。ただでさえ大男の多いテルグ語映画界で、俳優の平均身長を押し上げている1人です」とのこと。下の予告編で、じっくりチェックしてみて下さい。

F2 Trailer - Venkatesh, Varun Tej, Tamannaah, Mehreen Pirzada | Anil Ravipudi, Dil Raju



『Njan Prakashan(私、プラカーシャン)』

Njan Prakashan poster.jpg

2018/マラヤーラム語/131分/英語字幕
 監督:サティヤン・アンティッカード
 主演:ファハド・ファーシル、ニキラ・ヴィマル、シュリーニヴァーサン
■日時:2019年1月20日(日)午後 2:00~
■会場:埼玉県川口市SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ アクセス
■料金:大人2,000円
■主催:セルロイド・ジャパン HP 
Periploさんによる詳しいご紹介はこちら。そして、カーヴェリ川長治さんによるご紹介はこちら。Periploさんのコメントによると、「Njan Prakashanの邦題は『私はプラカーシャン』と訳したくなるところですが、マラヤーラム語的には 『私、プラカーシャン』」というニュアンスです。マラヤーラム語映画の伝統的なテーマである、望んだ職に就けないでいる若者のあれこれという話のようです」だそうです。予告編をどうぞ。

Njan Prakashan | Official Teaser | Sathyan Anthikad | Sreenivasan | Fahadh Faasil

 

こういう自主上映から公開へと行ってくれないかなあ、と思っているのですが、なかなか実現しませんね...。

2018年香港映画興収トップ10

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中国、インドに続き、香港映画の2018年興収トップ10です。昨年の香港の全体としての興収では、いつもながらアメリカ映画が上位を占め、9位と10位に韓国映画の『神と共に』の『1』と『2』がランクインしたものの、香港映画は1本も入ることができませんでした。第10位の『神と共に2:因と縁』が4,824万香港ドル(1香港ドル=約14円)の興収で、香港映画の第1位である『楝篤特工』が4,471万香港ドルだったのでわずかの差だったのですが、それを残念がるよりも、映画ファンたちは『楝篤特工』が興収トップとなったことに驚きの声を挙げたそうです。というのも、「楝篤笑」つまりスタンダップ・コメディは今や黄子華の代名詞ともなっていて、舞台公演は大人気ではあるのですが、それが映画にも波及して、好成績を挙げたことが驚きをもって迎えられたようです。香港の人々が、厳しい情勢の中で笑いを求めている証拠なのでしょうか。

2018年香港映画興収ベスト10

第1位 『楝篤特工』 4,471万香港ドル 
 監督: 張家傑(チャン・ガーキッ)
 主演:黄子華(ウォン・ジーワー)、余詩曼(カーメイン・シェー)

《棟篤特工》首條正式爆笑預告

第2位 『プロジェクト・グーテンベルク(原題:無雙)』 3,441万香港ドル 
 監督:荘文強(フェリックス・チョン)
 主演:周潤發(チョウ・ユンファ)、郭富城(アーロン・クォック)、張静初(チャン・ジンチュー)
※2018年東京国際映画祭で上映

小馬哥霸氣回歸!【無雙】HD終極版中文電影預告

第3位 『我的情敵女婿』 1,743万香港ドル 
 監督:葉念琛(パトリック・コン)
 主演:劉嘉玲(カリーナ・ラウ)、任達華(サイモン・ヤム)、衛詩雅(ミシェル・ワイ)

《我的情敵女婿》最新正式預告

第4位 『L風暴』 1,741万香港ドル 
 監督:林徳禄(ディビッド・ラム)
 主演:古天楽(ルイス・クー)、張智霖(ジュリアン・チョン)、鄭嘉穎(ケヴィン・チェン)

《L風暴》 LStorm 2018 Trailer

第5位 『捉妖記2』 1,609万香港ドル 
 監督:許誠毅(ラマン・ホイ)
 主演:梁朝偉(トニー・レオン)、白百何(バイ・バイホー)、井柏然(ジン・ポーラン)
※『モンスター・ハント』の続編

《捉妖記2》電影預告 2018大年初一 「捉」你笑口常開

第6位 『逆流大叔』 1,565万香港ドル 
 監督:陳詠燊(サニーハハハ・チャン)
 主演:呉鎮宇(ン・ジャンユー)、潘燦良(プーン・チャンリョン)、胡子彫(トニー・ウー)

《逆流大叔 Men On The Dragon》正式預告 8月2日 一鼓作氣 破浪前行

第7位 『黄金兄弟』 1,088万香港ドル 
 監督:銭嘉樂(チン・ガーロッ)
 主演:鄭伊健(イーキン・チェン)、陳小春(チャン・シウチョン)、謝天華(マイケル・ツェー)

※予告編がわりに主題歌のMVを。懐かしい「古惑仔」の面々が歌っています。

【MV】電影《黃金兄弟》主題曲 「一起衝一起闖」

第8位 『イップ・マン外伝 マスターZ(原題:葉問外傳:張天志)』 1,079万香港ドル(更新中) 
 監督:袁和平(ユエン・ウーピン)
 主演:張晋(マックス・チャン)、楊紫瓊(ミシェル・ヨー)、トニー・ジャー
※3月9日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

甄子丹監製年底最強功夫鉅獻!【葉問外傳:張天志】HD中文正式電影預告大首播

第9位 『西遊記 女人国の戦い(原題:西遊記・女児国)』 894万香港ドル 
 監督:鄭保瑞 (ソイ・チェン)
 主演:郭富城(アーロン・クォック)、馮紹峰(ウィリアム・フォン)、趙麗穎(ザニリア・チャオ)

※1月19(土)より新宿武蔵野館にて、2月2日(土)よりシネマート心斎橋にて公開。日本版予告編を付けておきます。

【映画 予告編】 西遊記 女人国の戦い

第10位 『オペレーション:レッドシー(原題:紅海行動)』 871万香港ドル
  監督:林超賢(ダンテ・ラム)
  主演:張譯(チャン・イー)、 黄景瑜 (ホアン・ジンギュ)、 海清(ハイ・チン)
※日本公開:2018年9月22日。日本版予告編です。

命を懸けて救い出す。 『オペレーション:レッド・シー』 予告  

 

香港映画も、『西遊記 女人国の戦い(原題:西遊記・女児国)』と『イップ・マン外伝 マスターZ(原題:葉問外傳:張天志)』の公開が決まっていて嬉しい限り。特に『イップ・マン外伝 マスターZ』は香港で12月20日に公開され、現在も上映中。観客の支持も高く、もう少し順位が上がるかも知れません。そうそう、今回のトップ10、元ネタサイトはこちらです。『楝篤特工(お笑いシークレット・エージェント)』 の日本公開は難しいでしょうが、あと何作品か公開してほしいですね。


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