そして、第三部(21:50〜22:30)では、『スチューデント・オブ・ザ・イヤー』のダンスシーンをみんなで踊ってしまおう!というわけで、まず振り付けレッスンがありま〜す。上のどの曲なのかは不明ですが、一番初めの「♪ディスコ・ディワーネー」の「The Disco Song」が踊りやすいのでは、と思います。この振り、クセになりそうでしょ?
It's all about English vinglish! Oh oh oh! Morning noon English vinglish! Oh oh oh!
Hurry vurry, walk shalk, train vain Clock vlock, late vate, home vome, run vun run vun Hello vello, food vood, call vall, talk valk TV Shivi, sleep veep, num num num num...
ジャ・ジャンクー監督夫人であり、彼のミューズでもあるチャオ・タオが、強い女でありながら弱さもいっぱい持っているシャオユーを好演しています。特に最後の殺人場面には、胡金銓(キン・フー)監督作『侠女』 (1970)の徐楓がオーバーラップします。それもそのはず、『罪の手ざわり』の英語題名「A Touch of Sin」は、『侠女』の英語題名「A Touch of Zen」から取られているのですから。しかし侠女シャオユーは、そのあと暗い夜道をトボトボと、母が働いていた工事現場に向かって歩き続けるのです....。
監督であるアヌラーグ・バスは、バンコク・ロケを敢行した『殺人(Murder)』(2004)をヒットさせて注目され、韓国ロケによる『ギャングスター(Gangster)』(2006)と、続く『大都会の生活(Life in a... Metro)』(2007)で実力を認められました。大阪アジアン映画祭で上映されたリティク・ローシャン主演作『カイト』(2010)はアメリカとメキシコでロケしていましたし、海外で撮るのが好きな監督なのかも知れません。そのアヌラーグ・バス監督が、ムンバイを舞台にした『大都会の生活』に続き、東部インドにこだわって撮ったのが本作です。2013年の沖縄国際映画祭で上映され、その後ファントム・フィルムに買い上げられて公開の運びとなりました。
第一声は何と日本語! 「コンニチハ。オゲンキデスカ?」そして英語で、「皆様、ありがとうございます。日本に来られてとても嬉しいです。『マダム・イン・ニューヨーク』が日本で公開され、多くの皆様に見ていただけて、気に入っていただけることを願っています」とご挨拶。映画のタイトルを『English Vinglish』ではなく、ちゃんと『Madam in New York』と言ってらっしゃいましたよ。偉いですねー。英語タイトルを付けるとこういう利点もあるんだ、と思いました。
「率直に言うと、日本に来て美しい人にたくさん出会ったので、私の方こそ聞いてみたいです。特に花田さんにお聞きしたいわ(笑)。私自身としては、”心の中で感じていることが外に出る”という信念を持っています。ですので、規則正しい生活をして、家族とのよい関係を保ち、心の状態をよく保っておくことでしょうか。それから、適度な運動をすることも必要ですね。まさしく、”No Pain, No Gain”です。あと、揚げ物はNGで、お水をたくさん飲むこと。いつもポジティヴで、ハッピーでいること、ですね」
テレビ畑でキャリアを積んだあと、劇映画の監督としてアヌラーグ・ボース名でデビューしたのが2003年の『何かはある(Kucch To Hai)』。続いて同年にジョン・アブラハム主演の『影(Saaya)』を監督。『影』はあまり話題にならなかったのですが、翌年の作品『殺人(Murder)』は大ヒットします。これは、ムケーシュ・バット、マヘーシュ・バット兄弟の製作になるもので、低予算ながらユニークでアクの強い作品を世に出してきたムケーシュ・バットの手腕が発揮された作品でした。『殺人』はバンコクを舞台にして、夫がいながら再会した昔の恋人(イムラーン・ハーシュミー)との関係を復活させてしまう美貌の妻(マッリカー・シェーラーワト)、という不倫ストーリーに、妻を疑う夫というサスペンスを加味して、ひとときも目が離せない作品に仕上がっています。この『殺人』は製作費の7倍を稼ぐという大ヒットとなり、アヌラーグ・バスの名は一躍注目されるようになりました。
続く2007年の作品『大都会...の生活(Life in a...Metro)』も注目されます。会社員の青年(シャルマーン・ジョーシー)は同僚の女性(カングナー・ラーナーウト)に片思い中、でも彼女は上司(K.K.メーノン)と不倫関係にあり、満たされぬ上司の妻(シルーパー・シェーッティー)は街で出逢った男(シネーイ・アフージャー)に惹かれていく。さらに妻の妹(コンコナー・セーン・シャルマー)は中年男(イルファーン・カーン)と見合いをするものの、本当は別に好きな男がいて....と、まるでロンドのような恋愛模様が展開していく作品ですが、それぞれに見応えのあるエピソードになっていて、俳優たちの達者な演技と相まって魅力的な作品に仕上がりました。アヌラーグ・バスはここでバット兄弟から離れて、名プロデューサーのロニー・スクリューワーラーと組むことになります。また、『大都会...の生活』では、作曲家プリータムを中心とするバンドが主人公たちと同じ画面に現れ、街角などで挿入歌を歌うという珍しい手法が取られていて、これも「インド映画初」と注目されました。